都下府中浅間山にムサシノキスゲを探す

私が府中の浅間山にキスゲが咲くことを知ったのは数年前のこと。濃い黄色の花キスゲは好きな花で、ニッコウキスゲを探しに遠出し山や高原を歩いた。草原一面に咲く黄色の花は美しく、癒してくれる。その花が都下府中に咲くという。処がキスゲは7月頃、早くとも6月末咲くのが普通だが、府中のキスゲはムサシノキスゲという別種で5月早々に咲き、これまで花期を逸していた。今年はネットでチェックし、出掛けた。

浅間山は緑地帯 京王線多磨霊園駅が最寄り駅で、誘った弟は今回も先に着いていた。駅前案内板で、道順を確認し街道へ出て、商店街から住宅街を行く。我々の前をハイキング服装の一行が歩いている。やはりキスゲ観賞だろうか。彼らは途中で左折して行ったが、我々は直進を続けると前方に森が見え始め、次第に大きくなり木々に覆われた小山となった。浅間山で、太古以来多摩川の浸食で殆どの台地が平原になったが此処だけで丘程度だが残り、現在は都立浅間山公園として管理され、 住宅地の貴重な緑地帯であろう。

ムサシノキスゲに出会う キスゲ橋という歩道橋側から山へ上がる。直ぐ山頂で浅間神社の小さな祠があり、簡単に挨拶。既に多くの散策者が見受けられる。キスゲを探し、コナラやクスノキ雑木林の下の遊歩道を少し下るとあった。ポツンと一本、黄色の花を付けている(写真上)。下るに連れ、ぽつぽつと咲き現れ、シャッターを切り続ける。キスゲが咲く樹林の下には他の野草はなく、キスゲ用に管理されている様子が窺える。小さな鞍部に下りると、テントがあり”キスゲフェスティバル”開催中。地元のボランティアが詰めて、キスゲ始め野草のパネル写真展示中。アンケートに答え、絵葉書をゲット。一面に咲き揃う写真で、こんな風景もあるのだと先へ進むが見付からない。丘程度の山だが、三つの尾根があり、上下しキスゲを探すが、相変わらずぽつりぽつりの状態(写真下)。開花は目一杯の状態だから、今年は少ないのだろうか。尾根上のベンチで、弟と昼食を取り、暫し休憩。

多磨霊園から駅へ戻る キスゲの花には満足は出来なかったが、咲く花を確かめカメラに収めて、キスゲ橋から隣の多磨霊園へ。こちらは躑躅が咲いている。直ぐ広い墓園へ出て、方向がハッキリしない中、二度目の私は、いつもの山勘で右折左往すると西口に至り、案内板で駅を確かめ、多磨霊園駅へ。少し距離があるようだがバスには乗らず、今回もハイキングだから歩き足りない分をと先行し弟も付いて来た。途中で、往路と並行する道路と分かり、右折すると先程の往路街道へ出て、多磨霊園駅であった。

府中浅間山のキスゲは花数は足りなかったが、数年来懸案の花、ムサシノキスゲを眺めることができた。(2017/05/26 K.K. 1110/1100)

◇日時 2017/5/7  ◇天候 晴 ◇交通費 560円 ◇資料 守屋龍男「多摩100山 府中浅間山」新ハイキング社平成15年35頁 ◇歩行距離 11km 16,000歩

「通過時間等」自宅8:40-新宿線神保町駅9:22-京王線多磨霊園駅10:20=浅間山浅間神社10:50=キスゲ橋11:50=多磨霊園西口12:20=京王線多磨霊園駅12:45-三田線神保町駅13:45-自宅14:20