霊場の湯殿山神社に詣でる

出羽三山でも湯殿山や同神社は、特にアクセスが悪く簡単には訪ねることは出来ない。山形から鶴岡行きバスの湯殿山神社に近いバス停がなくなり、鶴岡からの路線バスも季節運行で過疎ダイヤのようだ。本日念願叶い、バスツアーの行く先が湯殿山神社。出羽三山神社の奥宮という。位置的にもそうであろう。ご神体は、子供の頃スライドで見たものだろうか。そんな想い抱き、バスに乗った。

 霊場湯殿山神社へ 朝、鶴岡市を出たバスは羽黒山下に寄り、山麓の広域農道を走って高速山形道から旧道へ入り、湯殿山ホテル前を過ぎ湯殿山中腹へ向けた。路線バスはホテル前迄であったろうが今はない。そして、赤い大鳥居のある参籠所前に着いた(写真上)。湯殿山神社本宮へは更にバスに乗り継ぐ。バスは満員。直ぐ本宮前に着き、神殿はないというが、参拝に奥へ入る(写真下)と、撮影禁止の場所となる。霊場で神域なのだろう。

 ご神体に対面 谷間の岩場の道を上下し、入口でお祓いを受け、汚れを祓い、裸足になりご神体前へ。正面に大きな赤い丸型岩があり、お湯が湧き出ていて岩を洗い、流れ出している。確かに色と言い、形と言い珍しい岩でご神体に相応しく、正しくパワースポット。カメラは出せない。私はスライドで見た記憶がある。浅い泉の中にある大きな丸い岩であったと思う。約60年前のことで、目の前のご神体と形は似ている。カメラが一般に普及する前は、緩やかな時期もあったのだろう。
 修験道の霊地として、”語るなかれ””聞くなかれ”と戒められ、あの芭蕉も、月山を越えて参拝し、”語られぬ 湯殿にぬらす 袂かな”と詠んだとあるが、ご神体裏側の岩場へ上がり、谷を覗く。後に、山伏達が滝行をする仙人沢の御滝と知った。少しでも御利益に預かろうと御神符を求め、戻って靴を履き、神域を脱した。

徒歩で下る 私は、15分程の僅かな距離だが、帰りは歩くとKさんに伝え、坂道を下る。当地は深い仙人沢の底で、両側には高い山が連なる。道端に、アキノキリンソウやシシウド、カラマツソウ、シモツケソウ、ウメバチソウ、ノアザミの花々を見付けながら、姥権現から御沢橋を渡る。途中バスが追い越して行った。大鳥居の付近に芭蕉句碑があったらしいが、見逃してしまった。

 羽黒山五重塔 昨日羽黒山頂の神社を訪ねたが、本日は国宝五重塔を見物した。随神門前にバスを降り、塔を往復。祓川の神橋を渡り右手に須賀の滝、左手に爺杉の大木を眺めると五重塔であった。平将門創建と伝えられ、戦国期は出羽山形の最上義光も修復したとある。ここから2000段の石段参道が続くが、下から眺めてUターン。若い頃家族で昇ったが、今では夢のような話し。添乗員が心配した200段の継子坂は上り切った。(2018/09/10 K.K. 1208/1300)

□日時 2018/8/23 □天候 晴 □ツアー参加費 21,000円 □歩行数等 10,000歩 7km □資料 出羽三山神社社務所「出羽三山」
「通過時間等」ホテル8:40-鶴岡物産館8:45/9:10-羽黒山五重塔9:40/10:35-湯殿山参籠所11:45-奥宮前11:50=ご神体12:00=奥宮前12:15=参籠所12:55-上野駅19:20-三田線巣鴨駅19:45-自宅20:10