西の京山口市を訪ねる

所内旅行先が広島と決まり、私は迷わず、初日は自由行動を選び県都山口市を訪ねることにした。本州最西の山口は遠くこれまで訪ねる機会はなく、僅か萩と岩国へ行ったことがあるだけ。広島県の隣が山口県であり、新幹線利用で1時間30分位のようだ。そして、県都巡りに山口を加えたい。

 静かな県都山口市 広島空港からJR広島駅へ出た。結構時間が掛かったが新幹線こだまに乗車し、新山口駅で山口線へ乗り換え山口駅へ向かう。単線のローカル線で車窓も田園風景が続く。13時少し前山口駅に降り、案内所で情報収集。瑠璃光寺五重塔は徒歩約40分という。先日、山口県出身の友人Sさんが五重塔見学がよいと教えてくれた。復路はバスにしても、歩くには丁度良い距離とスタート。駅前は商店街だがビルも見当たらない静かな街路樹のある通り。それも直ぐ終わり、津和野へ通じる県道を渡り市役所前へ。周囲は木々が覆う亀田公園が広がり、道路の両側も紅葉が美しい(写真上)。先程教えて貰った道路百選のパークロードのよう。その中に博物館や図書館、美術館があり緑と文化の街である。
そして、地下道から県庁前へ上がり、重文指定の県庁旧庁舎を門外から眺めカメラに収めた。重厚だが品も感じさせる大正時代建築の庁舎である。役所街と思うが香田公園内の静かな地域で商店もない。一の坂川側にコンビニがあり軽食品を求め、川沿いに遡上すると左手に五重塔の屋根が見え、瑠璃光寺境内へと左折した。

 大内氏繁栄のシンボル五重塔 当地山口は、室町時代から大内氏が支配して繁栄し西の京と呼ばれたという。応永の乱(1399年)で戦死した25代義弘を弔うため、弟の26代盛見が五重塔建築を計画し1442年に完成した。国宝で、日本三名塔の一つととある。近付いて見上げ、アングルを探した。高いが重々しさはなく、すっきりした姿と思う。大内氏栄華を今にも示すシンボルだろう。瑠璃光寺が我が家と同じ浄土真宗の寺と知り参拝。帰り際、庭園の池越しに塔を入れシャッターを切った(写真下)。駅へのバス時間を調べたが合わずまた歩く。門前土産店で外郎を見付けた。お菓子の外郎は中国から山口へ伝来し、小田原や名古屋へ広がったと、以前扱った商標事件から知った。試食させて貰うと餡入り和菓子風で、名古屋のものとは違っていた。

新山口から広島へ 往路を山口駅へ戻り、広島への途中錦帯橋へと新岩国駅下車を予定。新山口駅迄は予定通りであったが、新岩国駅停車はこだまだけで、一時間半後。山陽線も時間が掛かり過ぎ、夕方集合時間に間に合わない。錦帯橋は一度渡った(96.3.1)からと諦め、広島駅へ戻った。市電でホテルに着いたら17時で、我がメンバーは誰も到着していなかった。(2017/11/25 K.K. 1147/1200)

◇日時 2017/11/10 ◇天候 晴 ◇交通費・現地分 8,940円 ◇資料 山口市「西の京やまぐち」1994年388頁 ◇歩行距離 12km 16,000歩
「通過時間等」自宅6:00-三田駅6:48-羽田空港8:40-広島空港10:25-JR広島駅11:31-同新山口駅12:25-同山口駅12:55=山口県庁前13:20=瑠璃光寺境内13:35/14:00=JR山口駅14:44-同新山口駅15:51-同広島駅16:35-ホテル17:00