山形市のシンボル千歳山 “千歳山からな 紅花(コウカ)の種蒔いたよ それで山形花盛り”は、紅花摘み唄の冒頭で、子供の頃聞いた山形民謡の一節である。江戸時代当地方が紅花の一大産地であったこと表している。千歳山は山形市の東南に位置する標高471mの低山だが、同市のシンボルでもある。高校時代から知り最近になり一度は登ってみたいと思っていた。大型連休の後半帰省することになり、新幹線を山形駅に降り、千歳山を目指す。マップは出発前インターネットで得た。
岩五郎コースを上る 十日町交差点を直進し諏訪神社、山形南高を越すと郊外へ出て、建物の間に千歳山を捉えた。通過した地点は何処も私が知る時代から様変わりし一変していた。国道13号バイパス下から登山口に着き、駅前スタート後50分を経過していた。
岩五郎稲荷神社参道石段から本殿に挨拶し山道を上がる。本日子供の日祝日で、既に多くのハイカーやジョガーが山へ入っている。道は広く歩き易い。次第に山道らしくなり、ジグザグを繰り返す。善光寺岩に至り一息入れ、山形市内を展望。先客の女性が一人休憩していた。
また上り続ける。若者が追い越して行く一方で、下るハイカーと交差する。ジグザグの振幅が狭まり山頂は近い。ほぼコースタイム通りに登頂。意外に広い山頂だが赤松に覆われ展望はない。ベンチで休憩し、高年夫婦の隣で、昼食とした。
下山路は岩場あり 下山は万松寺コースと決めていたが、先程売店で、険しい岩場があると聞いた。同コースを上がって来た方に尋ねるとそのような山道という。ザックからストックと軍手を出し、下山開始。
少し下ると最初の岩場。里山の岩場出現に驚くも、一歩一歩ゆっくり下り難なく通過する。次はやや長く険しい大岩場。こちらも慎重に手も使うが、恐怖感はなく下り続ける。難所を抜けようとした地点で、子供も幼児に出会う。直ぐ下に母親が追っていた。大丈夫かなと思ったが、意外に子供には状況が分からず怖さもないのかも知れない。無事通過を願うしかない。また通常の山道となり、阿古耶の松の碑を経由し万松寺へ下りた。
千歳山には、実は松の木の精である若者と阿古耶姫の悲恋伝説があり、山頂にも石碑があった。万松寺は山形市内でも有数の古刹と聞いていたが、建物や境内にはその雰囲気は薄い。県庁前でバスを待ち、山形駅へと戻った。実家への途中同級生宅で、麦酒をご馳走になった。山歩き後のビールの美味さは格別であった。(2013/05/05 19/100)
追記 千歳山は山形市郊外にある伝説を遺す里山である。日頃から市民の慣れ親しんだ山だと思うが、在郷時代私は市内から眺めるだけであった。それが、山頂を越し裏の万松寺へ下りたのであった。下りに岩場があり少し苦労したのを覚えている。