浜離宮で黄花秋桜を眺め、深川芭蕉庵跡へ

また新聞情報だが、浜離宮庭園にキバナコスモスが咲いたと知った(18.8.30朝日夕刊)。浜離宮には四季の花が咲き、これまでも寒牡丹や菜の花、桜の観賞に度々訪ねている。最近知った黄花秋桜は好きな花で、空いている日を探した。離宮庭園だけでは歩き足りなく、近くの大江戸線で深川へ回り、芭蕉庵跡も再訪しようと目論んだ。

 高層ビル背景に咲く黄花秋桜 地下鉄三田線内幸町駅を出て、新橋方面へ直進した先が浜離宮庭園。昭和通りを歩道橋で渡り少し歩いた右側に離宮庭園大手口があり、受付を済ませ、花畑を目指す。外国人を含め人出がある。花畑は、広い庭園でも大手口から近く、すぐ目の前にキバナコスモスの花々が広がった。満開だが、やや見頃は過ぎたかなという状態。早速、カメラを出し、アングルを探しながら花畑を巡る。
私が初めて出会った黄花秋桜は江東の木場公園(16.8.25)だが、その時濃い黄色の花は刺激的で妖艶でさえあったと思う。それに比べれば、色は普通の黄色で、花も小さめ。振り向き、新橋、汐留に林立する高層ビルを背景にしたアングルとし、数回シャッターを切った(写真上)。
花畑を出て、東京湾側へ歩き右折し、樋の口山を越し汐入れの池を木橋で渡り、鴨場の覗き小屋を見る。お茶屋でUターンし、また花畑を巡り、キバナコスモスを愛でながら花の間から畑を出て、大手口へと戻った。大江戸線築地市場駅は少し距離があった。

 深川の芭蕉庵跡 今春栃木に雲巌寺や遊行柳を見学して、芭蕉のおくの細道を辿りたいと思い始め、資料”奥の細道の旅ハンドブック”(久富哲雄著2014改訂版)を求めた。最近も羽後象潟や那須殺生石を訪ねた。その原点、深川の芭蕉庵跡をと思った。清澄白河駅に降り地上へ出ると小名木川。再訪で(01.9.30)、記憶を頼りに隅田川縁へ向かうと芭蕉稲荷があり、軽く参拝。大正時代当所で、芭蕉が愛用した石蛙が見付かり、古池のある庵跡として祀ったとある。川角の堤上に座像があり(写真下)、すぐ傍に、”川上と この川下や 月の夜”の句碑があった。隅田川もこの辺りでは、ビルに囲まれ川幅一杯の流れは静かである。

おくの細道旅の目的は 直ぐ上流に江東区立芭蕉記念館があり、堤側から入館。資料や年表等が豊富で、ざっと眺め回しただけでは、特段目を惹き、記憶に残るものは少ない。一つ気を惹いたのは、芭蕉のおくの細道へ旅立ちの目的は、和歌で詠まれた名所や旧跡の歌枕の地を確かめるためとあったことである。そうであれば、西行法師達の足跡を辿ったのは頷けよう。処が、数日後、テレビで、”何でも鑑定団”を観ていたら、芭蕉の句色紙が出品され鑑定結果、直筆として800万円の高値がついた。その時、テレビの解説では、幕府の隠密説が有力と紹介した(18.9.11テレビ東京)。仙台藩の動静探りとして、以前からある説だがどうだろう。ともあれ私は今後も、芭蕉が巡った史跡等は辿りたい。 (2018/09/27 K.K. 1211/1300)

□日時 2018/9/9□天候 晴 □交通費 シルバーパス利用 □歩行数等 12,000歩 8km □資料 東京公園協会「浜離宮恩賜庭園」18.5、江東区立芭蕉記念館「芭蕉記念館」
「通過時間等」自宅8:30-三田線内幸町駅9:20=浜離宮庭園9:45/10:15=大江戸線築地市場駅10:25-同清澄白河駅10:40=芭蕉稲荷・座像10:55/11:05=芭蕉記念館11:15/11:40=大江戸線森下駅11:50-三田線春日駅12:10-自宅12:40