市谷の杜から小石川後楽園を巡る

購読紙で、“市谷の杜”を知り(22.4.25朝日夕刊)、武蔵野の面影を再現に惹かれた。武蔵野の雑木林を歩こうとこれまで、三鷹の玉川上水や朝霞の平林寺、狭山の智光山公園を訪ねて武蔵野を感じている。それが都心の市谷にもあるという。大江戸線を利用し、久しぶりに小石川後楽園にも寄ろうと思う。

 市谷の杜 大江戸線牛込柳町駅に降りて歩き出す。昨年末夏目公園を歩いた時迷い込み、少し土地勘が生じた地で、大通りから銀杏坂を上がる。新宿加賀町を進むと、右手にそれらしい木々が見え始めた。早速林内の小径へ入り、新緑の中である。大企業ビル敷地内にそれなりに樹木が続いている。都心とは思えない緑地帯風景ではあるが、木々が若く武蔵野には遠い。それでも続く林を追って右折し、少し深い林(写真上)でカメラを向ける。道路を挟んだ隣のビルの林内を歩く。

 戻って、時計台のある本と活字館ビル(写真中)前へ至ると、入館OKという。新聞には予約必要とあったが、見学する。DNP社は、1886(明治19)年印刷工場から始まったという。漢字中心の植字装置が目に付いた。昭和の時代も書籍や雑誌の印刷を行い、私の知る週刊誌も展示してあった。広辞苑もある。コーヒーを飲んで休憩し、お礼を言って、館を出た。先ほど加賀町で、柳田国男の旧居跡の案内に出会った。岩手県遠野市の案内したもので、遠野物語は有名である。大江戸線牛込神楽坂駅へ出た。途中の商店街は新宿とは思えない下町風であった。

 後楽園を巡る 春日駅から小石川後楽園を目指す。大回りし西門から入園。先ほどは一人であったが、こちらは多くの人出がある。大泉水を中心に時計回りに歩く。御三家水戸家の屋敷であった地で、庭園は、初代頼房が着手し次の光圀の時完成したとある。お屋敷全体は、広大なもので、現東京ドーム迄も含み、後楽園は四分一弱程度を占めていたようだ。現在では隣の高層ビルが覗いている。
 園内の草木は新緑を過ぎているが、湿地の菖蒲はこれからのよう。これまでも訪ねたが、記憶にはない園風景が多い。一つ松(写真下)や円月橋、梅林、九八屋などが印象に残る。最近時間を持て余している私は、テレビで再放送の水戸黄門を観ている。黄門様も西山荘に引っ込む前はこの庭園を巡ったのであろう。木曽川、寝覚滝を眺めて、東門から三田線水道橋駅へ歩いた。(2022/5/25 K.K. 1451/1500)

◇日時 2022/05/08 ◇天候 曇り ◇入園料 150円 ◇資料 「市ヶ谷の杜、本と活字館」2021.5、「小石川後楽園」2019.12 ◇歩行距離等 17,000歩 12㎞ 
「通過時間等」自宅9:20-大江戸線春日駅9:57-同牛込柳町駅10:10=市谷の杜10:20=本と活字館10:30/10:55=大江戸線牛込神楽坂駅11:10-同春日駅11:20=小石川後楽園11:30/11:55=三田線水道橋駅12:05-自宅12:40