小出から会津若松へ只見線に乗る

只見線は以前から興味があった。1971年全通の比較的新しい路線で、会津、新潟間を走る山岳鉄道や渓谷鉄道を楽しみたい。事前の調査では、全線を乗り切るには朝7時か午後1時発しかなく、小出発が時間的に好都合と分かった。また、2011年の豪雨被害で一部不通で、バス代行という。Sさんに同行して戴くことになり、送迎をお願いすることにした。彼は一度車で会津から越後へ、只見を越したことがあると知る。

 山間を走り小出駅から只見駅へ 関越高速の渋滞に遭い、小出駅13時11分発只見行きに間に合うか不安もあったが、Sさんの巧みな運転で、群馬から新潟へ入り、約20分前に小出駅に着いた。女性車掌付の二両の気動車はほぼ満席。夏休みで、私と同じ目的の乗客に見えた。時間通りに発車し直ぐ魚野川を渡る。当地の湯之谷へは約20年前研修に来て懇親会を楽しんだこと(96.7.11)があり、その時地酒”緑川”を知ったが、先程駅前で、偶然そのカップ酒を求めた。こしひかりの産地の水田地帯から山間へと走る。稲穂が出ていて、黄色に染まった穂も見え早稲種だろうか。山間へ山間へと進み、入広瀬駅、大白川駅を通過し、小さな渓谷を繰り返し渡る。時々、車窓から当路線に沿った国道が見え、Sさんは既に通過したのであろうか。長いトンネルを抜けると大きなダム湖が見あり、峠を上がり切ったようで家屋が見え始め、只見駅であった(写真上)。

落ちた鉄橋を見る 只見は、駅前から街通りが続き、高原の街。山々は後退し、予想した山峡や狭い盆地ではない。駅前に代行バスが待っていたが、Sさんが先行していて、私は車で次の会津川口駅へ向かう。街を出ると目の前にダム湖が広がった。当地の只見川は谷川ではなく、水を漫漫と湛えた大池である。本名駅手前であったろうか、Sさん”鉄橋が落ちていると”叫んだ。途中で切断、落ちた儘の鉄橋が見えた。すぐ、正面の長い鉄橋も同様の状態。現在の水面は大分下で、豪雨で増水し鉄橋を洗い流したのであろうか。想像を超える被害と思う。復旧工事費用が嵩みすぎ、JR等の只見線全通の見通しは大分先のようだ。会津大塩を通り、Sさん以前同温泉に来たことがあると話してくれた。

会津坂下駅から同若松駅会津川口駅から再度気動車へ乗る。同駅は立派な有人駅で、売店もあり山菜漬けを求める。ホーム先が直ぐダム湖(写真下)。下るに従いダム湖から離れ、山中や森の中になる。駅も殆ど小さな無人の駅のようだ。会津坂下駅を過ぎると深い山を出て、平野が広がり街並みの先に磐梯山があった。会津坂下出身の友人がいて、山の中と聞いていたがそうでもない。多分生家は、駅から未だ奥へ入るのだろう。磐梯山の方向に疑問を持ったが、只見線が南側へ大きく回り込んでいるからのよう。会津若松駅に着き、約4時間の乗り鉄を終えた。ここでも、Sさんが改札口で迎えてくれ、長い帰路に就き、21時に高島平であった。Sさん、この度も大変お世話様で、有り難うございました。御礼申し上げます。  (2018/08/31 K.K. 1206/1300)

□日時 2018/8/18 □天候 晴 □交通費 青春18切符2/5 □資料 魚沼市観光協会「うおぬま旅手帖」、会津バス「奥会津ぶらり旅」、JR只見線利用促進実行委員会「平成23年7月新潟・福島豪雨災害只見線被災箇所マップ」
「通過時間等」自宅9:00-JR小出駅13:11-同只見駅14:35-同会津川口駅15:27-同会津若松駅17:30-自宅21:00