千葉船橋に葛飾湧水を探し歩く

首都圏を広域的に歩こうと今回は千葉県にコースを探し、葛飾湧水を見付けた。新ハイキング誌総目次から掲載誌を探すも、本棚にある筈だが抜けている。処が、偶然にも昨年末北総台地を歩いた時持ち帰った広報誌”京成らいん”(2016年12月)に掲載されていた。葛飾は古い地名で、現在は都内に葛飾区があるが、以前は市川、船橋を含む東京都、千葉、埼玉に跨る地名であったらしい。

二子浦の池、戻って二子藤の池 都営新宿線終点本八幡駅から歩き出す。駅前商店街、市川市役所前を過ぎ、並行する京成本線の駅から現在地を読みながら国道14号の千葉街道を行く。湧水だから郊外の田園地帯かと思っていたが、家並みは切れない。鬼越駅、京成中山駅を過ぎ、そろそろかなと思ったら、道路右に、”二子浦の池”があった(写真上)。大きめの個人宅の池程度で、澄んでもいない。案内板が立ち間違いないだろう。エッ、そうすると手前にあった池が”二子藤の池”だったのかと思い直し、慌てて戻った。綺麗でもなく傍に建つ家の池と思い通り越してしまった。藤棚の下に池があり、通りの反対側に案内板があった。当地は鎌倉時代以前は海岸で、二子浦と呼ばれていたが、その後干拓が進み、北側台地に降った雨が南側の当地に湧出し、農業用や生活用に使われていたという。
また戻って葛飾神社の池 千葉街道を、次の次葛飾神社の池を探しながら進む。しかし、中山競馬場への交差点を過ぎ葛飾神社前になってしまった。略図を確かめ、また戻って住宅街の間の小路へ突入すると、”葛飾神社の池”があった。当てずっぽうで辿り着いたと言って良い。葛飾神社に詣でて、これから残る湧水池を巡るが、自信を失い略図の全池は無理だろうと思い始めた。
 京成西船駅地下道を通り、お屋敷風の住宅が並ぶ大通りの坂を上がり、この辺りかなと思うが、”太刀川の源流”は見付からない。通り掛かった方も知らないとの返事。右手に高架鉄道が走るが後に武蔵野線と知った。先に高い樹木があり行ってみたが小さな神社で、池はない。諦めて、ここで駅へUターン。
偶然ゲエロの池へ また山勘で小路へ入ると略図にある八坂神社。軽く参拝し小路を下った先に池があり、葛飾湧水の一つ”ゲエロの池”で(写真下)、偶然の出会い。嘗ては生息した牛蛙に因むネーミングらしい。集落内農家の間を進むと皆塀が回った立派な古い住宅が続く。三叉路近くのお宅の庭に見付かったのが、”葛羅の井”。江戸期に太田南畝が書いた石碑が建っていた。これで、太刀川の源流を除き、略図にある湧水群を探し当て、京成西船駅へ向かったが、ここは市川ではなく、先程来船橋であった。途中に、家康に当地栗原藩に封じられ子孫が犬山城主となった成瀬家の墓がある古刹宝成寺があった。(2017/02/25 K.K. 1089/1100)

◇日時:2017/2/14 ◇天候:晴 ◇交通費:140円、シルバーパス ◇資料:京成電鉄「京成らいん 中山~船橋歴史探索マップ」2016年12月 ◇歩行距離11km, 15,000歩
「通過時間等」自宅9:45-新宿線神保町駅10:28-同本八幡駅10:50=二子浦の池11:30=葛飾神社11:45=八坂神社12:30=ゲエロの池12:35=葛羅の井12:45=京成西船駅12:58-新宿線本八幡駅13:20-三田線神保町駅13:45-自宅14:20