北総に坂田城跡、坂田池を巡る

千葉も外房近く北総の地にある坂田城跡の存在は知っていた。手許のハイキング資料に掲載されチェックはしていたが、総武本線横芝駅が起点で、成東駅の先で遠く、時々は浮かんだが後回しになっていた。今年のかぼちゃ会旅行先が千葉の旭市在のかんぽの宿になり、坂田城跡訪問は直ぐ決まった。旭駅の少し手前が横芝駅である。

 横芝駅から坂田城跡へ 千葉駅で銚子行きに乗り換え四街道駅、佐倉駅、成東駅を過ぎ横芝駅に着いて下車。駅前案内所でパンフを貰うと徒歩15分と教えてくれた。線路沿いから踏切を渡り国道へ出て左折し前方右手に見えるこんもりした丘が城跡のようだ。進み続けると坂田池の標識があり右折。道なりに行き予想より先に池が見え、小高い丘が正面になった。少し回り込むと、城跡への登り口が見付かった。20分は過ぎていた。いきなり急な狭い坂道。直ぐ上がり切って平らな地になり、本郭跡(写真上)。見回すと、杉林だが土塁に囲まれた削平地であることが窺える。濠跡を土橋で渡り二郭跡へ。

坂田城の歴史と構造 坂田城は、戦国期の井田氏の本城で、千葉氏直臣の有力者であったらしく、四代続いた。台地を利用した直線連関式の構造だが(写真下)、最近の調査では、後半に北條氏の配下となりそのため虎口や馬出しなどの築城技術にもその影響がみられるとある。そして、小田原城落城とともに本城も廃城になったが、戦国期の城跡遺構が大規模にはっきり遺るのは珍しいとされる(吉川弘文館「関東の名城を歩く南関東編 坂田城」106頁外)。

 城跡遺構をカメラに収めながら進み、杉林を抜けると畑地だが、三郭跡とあり四方形で広く、低い土塁跡が奥に見える。葡萄園や梨園、梅林のようだ。当城跡では毎年梅まつりが開催され、樹齢50年の約1000本の花が咲くと、先程のパンフにある。郭跡の真ん中を貫く農道を更に進み、また林に覆われた空濠を土橋で渡り、四郭跡。こちらも、現在では一面農地で作業中の方も見受けられる。先程来、時々頭上を飛行機が飛び騒音が五月蠅い位だ。成田空港が近く、航路下なのだろう。四郭の端でUターン。土塁沿いの農道を戻り、本郭を再度確かめ、坂を下り城跡を後にした。

かぼちゃ会へ 坂田池へ寄り、池面を眺める。利根川から取水した水道用水の調整池のようだ。往路を戻り、横芝駅で乗った電車を旭駅に降り、宿泊先へ。ロビーには大半のメンバーが着いていた。直ぐ全員揃い、外房の大海を眺めながら、今年も年一回のかぼちゃ会がスタートした。(2017/06/21 K.K. 1116/1200)

◇日時 2017/6/2◇天候 晴 ◇交通費 1,810円 ◇資料 新ハイキング社「東京近郊里山ハイキング 坂田池と坂田城跡」61頁 ◇歩行距離 11km 15,000歩
「通過時間等」自宅9:40・・・JR東京駅11:26-同千葉駅12:14-同横芝駅13:15=坂田城跡口13:45=四の郭跡14:00=同城跡口14:15=坂田池14:20=JR横芝駅15:10-同旭駅15:40-かんぽの宿旭15:55