ゲリラ豪雨に逃げ帰った箱根山中

11時10分過ぎ、箱根山中の杉林の中の上りの山道を歩いていた。先程来、ぽつりぽつりと雨が落ち始め、遠雷が聞こえていた。鷹巣山への山道は大きな杉の根が露出して行く手を遮り、しかも段差が大きく(写真上)苦戦している。それでも、上部が開けて来て最高地点は近いなと思った頃である。辺りが急に暗くなり雨が激しく落ちて来た。そして雷音を伴い、近いようだ。慌てて、2人は雨支度。私は、ビニール合羽にザックカバーを付けた。しかし、雨は弱まる様子はなく、雷音も大きくなり傍のよう。引き返そうと弟を促し、Uターン。もう山道は川のように水が流れ出し激しく、根の段差は滝になっている。

 千条の滝は見物 本日は、箱根山中に千条の滝から飛龍の滝を巡ろうと弟を誘った。天気予報をチェックし、気温の高くない日にしたが、午後一時雨とあり、俄雨程度だろうと雨具も用意した。小田急線の事故で、小田原駅着は30分以上遅れてしまった。弟はバスと言ったが、私は強引に登山電車にし小涌谷駅から、10時25分に千条の滝を目指し歩き出した。国道1号を渡り、住宅街から保養所の前を通り、遊歩道を蛇骨川へ近付くと千条の滝は落ちていた(写真下)。幅広い岩壁を垂直に落ちる白糸の滝である。カメラに収め、木橋を渡り、浅間山ではなく楽な鷹巣山へのコースに入った。

 ずぶ濡れで小涌谷駅へ そして、30分程歩いた時、冒頭のゲリラ豪雨に遭ってしまった。逃げ帰るのも大変。懸命に下り続けるが段差の小滝はかわせず、水はあふれ、もう靴には水が入りズブズブ状態。雨も容赦なく降り続け、靴だけではなく、シャツから身体もずぶ濡れ。私の簡易合羽は何ら役に立たない。隣の蛇骨川は濁り水が激流となって走っている。先程は静かな清流であった。先日の広島地方の大雨被害もこんな状態だろうと想像できた。

無用であった雨具類 千条の滝前を素通りし、住宅街へ戻ったが、雨宿りするような食堂はなく、全身ずぶ濡れで、小涌谷駅へ駆け込んだ。着替えようとザックを開けたら、中の下着類もびっしょり濡れている。肝心のザックカバーは無用であった。防水が不完全というよりは、雨が激しかったのであろう。合羽にも昨日防水スプレーを吹き掛けたばかりだったが。下着の着替えは期待していたのでショック。弟の雨具はしっかりガードしたようで、たいしたことはないようだ。
登山電車で湯本駅へ下った。ずぶ濡れの私は車中では小さくなった。風呂に入ろうと駅裏のカッパ天国へ行き、温泉に浸かる。下着類は買えなかったが、一息付いて、何とか帰宅した。ずぶ濡れ引き返しは、長いハイキング経験の中で、初めてのことである。(2018/08/25 K.K. 1204/1300)

□日時 2018/8/12 □天候 曇り後豪雨 □交通費 3.040円 □資料 旅行読売出版「滝 湖畔 渓谷を歩く 千条の滝」2000年,74頁 □歩数等 12,000歩 9km
「通過時間等」自宅6:20-都営新宿線神保町駅7:05-小田急新宿駅7:28-同伊勢原駅8:45-同小田急小田原駅9:30-登山鉄道小涌谷駅10:25=千条の滝10:40=Uターン地点11:15=登山鉄道小涌谷駅12:00-小田急湯本駅(温泉)12:30/14:08-新宿線新宿駅16:20-三田線神保町駅16:33-自宅17:05