甲府に宿泊した翌日、予定通り身延山へ向かった。我が家の宗派ではないが以前から訪ねたく機会を待っていた。調べたことがあり、甲府からは遠く、信州松本からの帰りに途中下車して寄るという訳にはいかないと分かった。若い頃下部温泉へ職場旅行した際参拝し、長い石段に苦労したことは覚えている。
身延山へ 甲府駅南口の信玄像に挨拶し、身延線特急に乗車。電車は田園地帯から山間を走る。里山には雪はなく、奥に覗く白の高峰は南アルプスだろう。山深い地を走り続け、鰍沢口、下部温泉を通る。鰍沢は古典落語で知る地名。下部温泉では、信玄隠し湯に入ったが温かったと思う。約1時間で身延駅に着き下車しバス。駅案内所で、石段は大変だから坂を上がった方が良いとアドバイスされた。門前街でバスを降り、久遠寺へ。土産店が並ぶが今一活気がない。冬期でシーズンオフだからだろう。
石段に挑戦 商店街を出ると大きな寺門・三門が目の前に現れた。大きさや黒色が異様な程の門だが、記憶にない。潜ると杉並木の先に石段が見え始めた。当然今回も上がるが、287段あり7ブロックからなると知る。ゆっくり、休み休みであれば何とかなるだろう。最初は一気に踊り場まで上がってしまい、張り切り過ぎ。真ん中に手すりが設けられ掴まり、時々は休みを入れ上がり続ける。同時に取り付いた3人と前後になりながらで、同年配だろうか。踊り場左に抜け道が見えるが無視し、石段を行く。どうにか約15分で300段弱を上がり切り、見下ろすと結構急で(写真上)、記念にカメラに収めた。
久遠寺本堂内へ入り賽銭を出して参拝し、孫達の成長をお願いした。お堂ではお坊さん1人読経中で、静寂、荘厳さを感じていたが、突然の咳込みがこれを砕いた。境内に日蓮上人のお墓の案内があり、序でにと足を向けるも、境内は広く中々見付からない。諦め掛けた頃、また案内に出会い、お墓へと導かれた。上人のお墓は笠、胴のある大きな立派なもの。手を合わせた後、坂を下った。
富士川沿いに静岡へ 身延駅から乗車した富士行き2両電車は富士川沿いに走る(写真下)。車窓から大河を眺めながら、戦国期前後から舟運が発達し、それで、今川家と武田家が姻戚関係に結ばれ、信玄は、甲斐を出て駿河から浜松迄侵出出来たのではないかと愚考した。その通り、十島駅、稲子駅辺りで峠や渓谷もなくあっさり県境を越え静岡へ入った。ネットで調べると、明治期になり、富士川の舟運業者達は鉄道建設に反対した程であったようだ。
富士山が見え始め、当初右側へ現れ方向が不明になったが、身延線は、いつも見る富士とは反対側、南西を走っていると気付き、富士宮駅付近では大富士はその位置に落ち着いた。身延線で、甲府、鰺沢口、下部温泉、身延山、そして富士宮と初めて回り、楽しい旅となった。富士駅で東海道線に乗り継ぎ、三島駅からは新幹線で帰途に就いた。(2017/03/10 K.K.1091/1100)
◇日時 2017/2/18 ◇天候 晴 ◇交通費 3,500円 ◇資料 身延山ロープウェイ「癒しと信仰のパワースポット身延山」 ◇歩行距離 7km 10,000歩
「通過時間等」ホテル8:00=JR甲府駅8:44-同身延駅9:40-身延山バス停9:55=三門10:00=久遠寺本堂10:20=日蓮上人お墓10:50=身延山バス停11:10-JR身延山駅13:34-同富士駅14:02-同三島駅14:50-同東京駅15:54-三田線巣鴨駅16:19-自宅16:50