大浅間を眺めながら鬼押出しを歩く

 軽井沢から鬼押出しを訪ねようと思う。以前から鬼押出しは歩く先に挙げていた。アクセスは悪くはなく、自然の岩園でアップダウンもあり、現在の私には適度なハイキング先だろう。折よく、夏の終わりに軽井沢泊があり、翌日目指した。約50年前、長野の家内家族と訪園したが風景迄はもう浮かばない。

 大浅間は・・・ 軽井沢駅から乗車したバスは、中軽井沢駅を経由し温泉街を抜け、山中へ入り峠を越して浅間山裾を走った。一昨年小浅間山へ登った時(19.11.25)も同じコースだったが、峰の茶屋を越し群馬県の鬼押出しへ着いた。本日は平日で来園者は少ない。受付で遊歩マップを貰い、大回りの60分コースを採ろうとスタート。左上の大浅間山(2,568m)には雲が掛かっている。
 浅間山観音堂に参拝 惣門から表参道を観音堂へと歩く。道の両側は大きなゴツゴツした溶岩大石が占め連なり、それが山麓一帯を覆っているようだ。標高1400mの高地には、時々涼風が通る。浅間山観音堂に参拝。東京上野寛永寺別院という。それは、当時の寛永寺住職の宮様が、1783(天明3)年の浅間山大噴火で犠牲になった人々の追悼法会や救済、復興に尽くされたことからの縁で、1958(昭和33)年創建とある。振り返ると雲が去り、大浅間の全容が見え(写真上)、カメラに収める。その隣の低い山が黒斑山(2,405m)だろう。山友と登ったのは約10年前か(13.8.3)。

 群馬側は大溶岩台地 三叉路で展望台へコースを採ったが、想定とは違ったと後に分かった。左手の奧参道へ入るべきであった。晩夏のこの時期高山植物の花は終わり、ヤマハハコ、アキノキリンソウ、シモツケソウ位。岩穴の底にはヒカリゴケがある。
 展望台から草津や志賀の山々が見え、手前には溶岩台地と灌木地帯が広がっている(写真下)。大噴火で、鎌原村が溶岩流に流され全滅したという。それが眼下一帯付近の地域で、もう住むことや耕すことも叶わないのだろう。都内葛飾の善養寺を訪ねた時(16.4.14)、江戸川で大噴火犠牲者の死体を収容し供養した碑に出会ったことを思い出した。溶岩流は吾妻川を伝い渋川まで到来したというから江戸川の件も不思議ではない。
 レストランからも大浅間 遊歩道も下り坂になり、溶岩の間に大浅間のアングルを探しながらゆっくりと歩く。正面の山は浅間隠山だろう。来園者に交差し人も出始めたようだ。40分程で、一回り。時間があり、レストランでコーヒーを戴く。席は窓際にし、浅間山を眺めながら味わった。この時期アルコール類メニューはないようだ。
 本日は、軽い散策であったが、大浅間を眺めながらで満たされた。園を出て、バス停で待った。(2021/9/18 K.K. 1409/1500)

◇日時 2021/08/30 ◇天候 晴れ ◇歩行距離等 9000歩 7㎞ ◇資料「鬼押出し園遊歩マップ」◇交通費 現地4,440円 「通過時間等」宿泊先8:30-軽井沢駅9:10-鬼押出し園10:05=浅間山観音堂10:20=展望台10:30=レストラン11:10=鬼押出し園バス停11:55-JR軽井沢駅13:00-同上野駅14:15-三田線巣鴨駅14:36-自宅15:10