調布布多天神社から世田谷代官屋敷へ

 久しぶりに京王線に乗車した。新聞地方版から調布の布多天神社を見付け、不知の社で目を引いた。ハイキングの際入手したマップを引き出したら、調布駅の正面で甲州街道沿いと分かった。隣駅布田近くの国領神社を加え、更に高幡不動の紫陽花へ足を延ばそうかなと思い浮かんだ。都内も城北地区に偏っている最近の里歩き先の修正にもなろう。

 古社布多天神社 京王線へは、私は都営新宿線神保町駅経由で、笹塚駅では準特急に乗り換える。それでも調布迄は1時間30分程要し近くはない。駅前へ出ると、都下の調布は大都市でビルが建ち並び、方向を確かめ難い。正面先の甲州街道へ向けスタート。同街道を渡った右先に参道があり、布多天神社。広い境内で、立派な社叢もある(写真上)。早速本殿に参拝。コロナ終息等を願う。当社は、平安時代頃からの古社で、後に道真公を合祀したという。租庸調の税制時代、朝廷へ布での納付が調布の由来と思うが、当社の布もその意味で、「多摩川にさらすてづくりさらさらに何ぞこの児のここだ愛(かな)しき」という万葉歌が遺るとある。裏の林へは進入禁止であった。参道には、江戸末期からの教育機関布田郷学校跡の碑があった。

 甲州街道、国領神社 甲州街道へ出て、側道を遡上する。両側にケヤキ並木が途切れ途切れにあり、カメラに収めるが、車の流れは途切れない(写真中)。布田交差点右先に、国領神社があった。社前に進み手を合わせる。境内には藤の巨木が枝を広げている。藤の花が有名で、千年乃藤と呼ばれるがもう時期外れ。布田駅へ向かう。途中旧甲州街道があり、古道が東西に延びていた。

 世田谷代官屋敷へ 京王線布田駅から下高井戸駅へ戻る。急遽世田谷代官屋敷へと予定を変更した。往路下高井戸駅通過の際、東急世田谷線に乗り換えれば、世田谷代官屋敷は近いと気付いた。昨年訪ねた時改装中で見学出来なかった。乗換後10分程で、上町駅に着き、代官屋敷の最寄り駅。
 屋敷には、今回はすんなり入れた。表門の屋根は茅葺が新しく、他の屋根とは色が違う。屋敷主の大場家は、江戸中期以降彦根藩井伊家の世田谷領の代官を務めたという。江戸期からの大きな古い住宅で(写真下)、座敷や土間はそっちこっちに遺る地方の名主宅と変わらないが、部屋数や式台、そして表門の存在が代官屋敷相当だろう。現存代官屋敷は、都内では唯一とある。一回りしカメラに収め、上町駅から小田急豪徳寺駅へ出て、帰路も新宿駅、神保町駅経由とした。(2021/7/4K.K.1399/1400)

◇日時 2021/06/11 ◇天候 晴れ ◇交通費 880円 ◇歩行距離等 7km  9,000歩 ◇資料 総武国道事務所「甲州街道古道マップ 布田五宿」4頁、大場代官屋敷保存会「世田谷代官屋敷」「過時間等」自宅7:35-新宿線神保町駅8:18-京王調布駅9:05=布多天神社9:20/9:35=国領神社9:45=京王布田駅10:03-東急世田谷線下高井戸駅10:30-同上町駅10:40=世田谷代官屋敷10:45=東急世田谷線上町駅11:00-小田急豪徳寺駅11:08-新宿線新宿駅11:34-三田線神保町駅11:45-自宅12:20