与瀬宿一里塚を探せなかった甲州古道歩き

 大分前に入手したガイド「甲州古道ウォーキング」(JR東日本、2008年)に従い、大月から鳥沢、四方津、上野原と各宿を歩いて、次の吉野から与瀬へは、最初の時は吉野宿で山側へ左折する地点を見過ごし与瀬宿は歩くことが出来なかった(17.3.17)。二度目は相模湖駅から与瀬宿を目指し、貝沢へ進入したが貝沢橋への左折地点を探せず、陣馬山南陵へ出てしまい(17.10.26)、また失敗であった。連休の最終日の今回は、と出掛けた。

 林道から沢を渡り古道へ 相模湖駅に電車を降り、直接貝沢を目指した。途中の与瀬神社前を過ぎ、中央高速下で現甲州街道へ出て、ラーメン店横から林道ゲートをすり抜け、貝沢へと進んだ。甲州古道は沢へ下りて山を越すルートと分かり、林道から分岐する道を探し目を凝らし行くと、沢へ下る荒れた山道がある。念のため先にも無いかと確かめたが見当たない。山道へ進入し下ると直ぐ沢だが、橋はない。流されたのであろう。荒れた道は谷壁にジグザグに続く。谷側には崩れ防止に横木が当てられ古道と確信し、一歩一歩上がり続ける。次第に道は狭まり荒れ状態も半端ではなくなり、崩れ跡や倒木もある。こんな山道本当に殿様達は通ったのだろうか。ここ数年の台風や大雨の影響だろう。一度道を失い戻ると、直進ではなく右折であった。頭上に空がチラチラし始め尾根は近いと感じた時、倒れた樅の大木が目の前に出現し塞ぎ、越すに越せない。やむを得ず薮を直登し尾根へ上がった。薄い尾根道を辿ると社があり、無事通過をお願いする。

 地元でも知らない一里塚跡 尾根の先は直ぐ与瀬の集落と楽観していたが、読みが甘いのはいつものこと。山中の長い下りの山道は最近整備されたような作業道。林道へ下り、林を出ると集落で与瀬だろう。一里塚には出会わない儘、古道越しに難渋して時間を喰い、先ずは一里塚跡へ到達と予定を変更。
 中央通りを行き、地元の御婦人に一里塚跡を尋ねたが知らないとの返事。更に行くと集落端で、甲州古道橋沢の標柱が立っていた(写真上)。折良く古老の方がいて、再度尋ねたが答えは同じ。地元の方が知らないのでは探しようがないと、諦めUターン。
 途中の坂上からの相模湖方面の眺めが良く(写真下)、シャッターを切った。集落横道の入口近くに山側へ分岐する道があったが、先程越した古道との位置が違うと思い、進入せず下り続け、ラーメン店前へ出て、往路をそのまま相模湖駅へと戻った。

 通行禁止の古道越え 駅の棚に、「甲州古道案内図」があり、本日のコースを見ると、古道復活路とあり、通行禁止の×印が手書きで加えられていた。そう言えば、貝沢林道入口ゲートに通行禁止とあり、前回あった甲州古道の標識がなく、少し訝りながら通過していた。車中、4度目のチャレンジの思いは湧かなかった。(2019/05/23 K.K. 1258/1300)                                     

 ◇日時 2019/5/6  ◇天候 晴 ◇交通費 1,030円 ◇資料 「甲州古道案内図 八王子→相模湖→藤野」◇歩数等 19,000歩 14km

「通過時間等」自宅8:00-新宿線神保町駅8:44-JR高尾駅9:37-同相模湖駅10:10=貝沢林道口10:30=貝沢橋跡10:40=尾根上社11:35=与瀬橋沢12:10=与瀬横道12:25=JR相模湖駅13:05-京王高尾駅13:22-三田線神保町駅14:33-自宅15:15