石神井川を王子へ歩き紫陽花を観る

 6月に入り紫陽花の季節になった。都内にも紫陽花の名所は数カ所あるが、その中で飛鳥山公園は近く、これまでも2,3度訪ね観賞している。未だ早いかなと思いながらも、咲き具合を確かめたく、出掛けることにした。歩き足りない分、三田線新板橋駅から石神井川を下りJR王子駅へ出て、王子稲荷や名主の滝公園も巡ることにした。

 東光寺から石神井川へ 三田線を新板橋駅に降り少し戻って、東光寺を目指した。二度目だが間が空き過ぎ、通りを間違えウロウロしたが先に見付かり、参拝。境内に宇喜多秀家の供養塔がある筈だが分からない。関ヶ原戦西軍大将秀家は、家康に八丈島へ流されたが明治になって許され、縁者の加賀前田藩下屋敷であった当地の寺に塔が建てられたと知っていた。諦め、住宅街を石神井川へ出る。前田家の庭園築山跡は僅かだが現在加賀公園として遺っている。石神井川を橋を渡り返しながら側道を下る。この時期流れは多めで、両側の木々も緑深く初夏は過ぎている。埼京線鉄橋下から小公園を越し、板橋から北区へ入ると左岸に大きな谷津観音像があり、黙礼し下り続ける。右手に遊水池を見て、金剛寺。頼朝も参拝した古刹という。北区役所手前の音無橋へ至る。石神井川もこの辺りでは名を変え音無川と呼ばれる。川を離れ大銀杏を見上げ、王子神社に参拝。由緒書きによれば、往時の領主豊島氏が熊野から勧請した社で、それで地名も王子になったとある。初めて知った。

 王子稲荷、名主の滝公園 ここから北上し王子稲荷を捜す。再訪だが、道を誤り尋ねて裏側から境内へ入り詣でる。狐を祀った別社にも手を合わせ、階段を上がり穴様・狐の穴も覗いた。落語王子の狐のモデルらしい。正面へ出て、また北上すると名主の滝公園。園内は緑に覆われている。現在では都内北区の貴重なオアシスで、庭園内に小さな滝があるが枯れ滝で、唯一男滝は蕩々と流れ落ち(写真上)、カメラに収めた。

 時期が早い紫陽花JR 王子駅前へ戻り、飛鳥山公園下の紫陽花が咲く飛鳥の小径へ。花は開いているが疎らで色付きも薄く、時期が早いようだ。奥へ入るに連れ、花も大きくなり、色付きも良い。シャッター切りながら奥へと進む。観賞者は多い。”豊島園は満開だったよ”との声も飛び交っている。
 私は紫陽花の大振りの花が好きで、臙脂や赤系の花を好む。これまでも、毎年弟や花友と紫陽花巡りを繰り返している。先駆けとして当地へ来たが、やはり咲いてはいるものの未だ見頃ではない。しかし、更に奥へ進むに従い、花は咲揃い色濃さも増しているようだ(写真下)。多分南側で、陽当たりが違うのだろう。花友用に携帯にも写した。飛鳥の小径を戻り、途中から飛鳥山へ上がり山を越し、都電荒川線飛鳥山駅を探した。(2019/06/25 K.K. 1264/1300)

◇日時 2019/6/7  ◇天候 曇り ◇交通費 シルバーパス使用 ◇資料 山と渓谷社「江戸のお花見名所・飛鳥山」駅からハイキング2003,12頁 ◇歩数等 15,000歩11km

「通過時間等」自宅8:25-三田線新板橋駅8:55=東光寺9:10=加賀公園9:20=JR埼京線鉄橋下9:30=金剛寺9:45=音無橋10:00=王子神社10:05=王子稲荷10:20=名主の滝公園10:30=飛鳥の小径10:55=都電荒川線飛鳥山駅11:15-三田線西巣鴨駅11:26-自宅11:55