秘湯の会の宿泊先は、喜多方にある大塩裏磐梯温泉米沢屋。秘湯の会会員とあるが山中の一軒宿ではなく、米沢街道に面した小さな湯宿。ハイキング後温泉で疲れを癒し、夕食に川魚や山菜等を味わった。その名の通りしょっぱい温泉で、江戸期には山塩を産していたという。本日は、雄国沼ハイキングで、コースは楽な雄子沢往復と会長に告げられた。
ブナ林の下を行く ゆっくりのスタートで、9時前に雄子沢の登山口(880m)に着く。昨日の帰り掛け、会長の指示で登山口は確かめていた。駐車場を確保し、4人組は沢沿いに山中へ入る。会長言の通り、アップダウンのない緩やかな上り。東北特有のブナ林が広がり、この時期は新緑で清々しい(写真上)。元気なSさんが先頭を切り、山男Hさんが追い、少し離れて私が続く。会長はいつものようにカメラを抱えて殿。足下にはタチスボスミレの紫の花が咲き、白い花はイチリンソウと知る。小さな沢を越しながら行く。途中で、ポットに沢水を汲んだ。猫へではなく、己の水割り用である。後から聞こえる歓声は、先程登山口で見たバスハイクの一行だろう。離れるべく、少しスピードを上げる。
雄国沼、磐梯山展望 歩きやすい山道を順調に進む。後の一行とは距離が開いたようだ。少し坂が傾斜を増し、林を抜けると雄国山分岐。ここは通ったことがあり(08.7.13)、朧気な記憶がある。10年前、雄国沼にニッコーキスゲを訪ねたが、終わっていた。深めの沢を上がると休憩舎(1090m)だが、こちらは記憶にない。沼の全貌が望める金沢峠へと灌木地帯を上がる。躑躅が咲き始めたばかりで、みちのくの春は遅い。峠に着き、展望台(1150m)で、晴天下、沼越しに磐梯山を眺めながら、会長が煎れてくれたコーヒーを戴く。天空の珈琲である。反対側は水田が広がり、水が輝き田植えが終わった風景である。
無事下山し柏木城跡へ 直線の階段を下り沼畔へ出て(写真下)、湿原の木道を一周したが、この時期キスゲも水芭蕉もない。それでも、帰ろうとしたら出口付近に黄色い花が咲きリュウキンカ、そして大きめの草のトップが開きコバイケイソウ。これらを見て少し元気が出る。
休憩舎へ戻り、また深めの沢を渡る時、咲き始めた水芭蕉を見付け、ラッキーとカメラを向けた。往路を楽に戻り、登山口へ。このコースを選んでくれた会長に感謝である。最近は疲れが残り、2日続きの山歩きは辛い。月曜日も歩いたばかりであった。
帰途に、大塩裏磐梯温泉傍にある柏木城跡見学に寄る。昨日、地図から発見し宿で情報を得た。戦国期、会津の葦名氏が、米沢の伊達氏侵攻に備え築城したという。意外に奥にあり、ようやく虎口から主郭へ至ると周囲には土塁も遺り、広い帯郭は珍しいと思った。喜多方へ出て遅い昼食を取り、勿論私は喜多方ラーメン。会長始め皆さん、今回も大変お世話様でした。(2018/06/17 K.K. 1188/1200)
□日時 2018/5/27 □天候 晴 □交通費 650円(JR分) □資料 裏磐梯ビジターセンター「雄国沼周辺トレッキングマップ」2010年 □歩行距離 21km 29,000歩
「通過時間等」宿泊先8:20-雄子沢登山口8:50=雄国山分岐9:55=休憩舎10:05=金沢峠10:35/11:30=雄国沼11:40=休憩舎12:30=雄子沢登山口13:35-柏木城跡14:00/15:00-喜多方(昼食)15:30/15:55-JR久喜駅20:32-同赤羽駅21:10-新板橋駅21:26-自宅21:50