宇都宮から室の八嶋のある大神神社へ

 また芭蕉のおくの細道である。芭蕉は、日光への途中栃木の大神神社に、室の八嶋を訪ねている。私も、同神社は通った(01.9.1)が、記憶に薄い。関東ふれあいの道栃木県コース中の、長いコース(17km)最後のポイントで重い足で到着し、荒れた境内であったと思う。今回再訪し室の八嶋を確かめたいと、出掛けた。

 二荒神社に参拝し東武宇都宮駅へ JR宇都宮駅に着いた。来る度に思うことだが、北関東の一の都市である。東武宇都宮駅へ向け直進し、二荒神社へ立ち寄りご挨拶に参拝する。下野一之宮で、相応の大神社だろう。右奥に県庁を覗いて商店街を進むと裏のビルに東武宇都宮駅が見付かった。大神神社の最寄り駅は野州大塚駅で、宇都宮駅からにした。壬生駅を過ぎ、左手車窓の先の森内が目指す神社かなと眺めながら、大塚駅に降りた。駅前には神社への案内はなく、ネットで確認したルートを辿ると目標の郵便局があり、その先が西参道であった。

 室の八嶋を巡る 鳥居下から森中の境内へ入って本殿前へ進み、手を合わせる。当社は、わが国最古の神社大和三輪神社を分祀したという。それでか、当社は”オオミワジンジャ”と読む。前回とは違い社殿が新しいようで、改装されたのであろうか。表参道左側に、室の八嶋はあった。池中の小島に、八つの祠を祀ってある(写真上)。私は、朱塗りの小さな神橋を通って八嶋を渡り歩く。香取神社に始まり筑波神社へと渡り終えた。そして、池端には芭蕉句碑、”いと遊に 結びつきたる 煙かな”が建ち(写真下)、カメラに収めた。
 八嶋は、昔から煙の名所で、竈の煙や霧等の諸説があり、芭蕉は、蜘蛛の吐く糸が光りに反射しキラキラするという糸遊説を採っている。前回は全く記憶にない八嶋風景である。最近、おくの細道に人気が出て参詣者も増え、八嶋も再整備されたかと想像した。表参道へ回ると、途中に前回歩いた境内風景を思い出した。関東ふれあいの道道標もあった。

 栃木城跡は? 野州大塚駅から東武栃木行きに乗車。栃木城跡を訪ねる予定。今回の準備中地図上から見付け、栃木駅から15分程の地の見当である。JRと併設の栃木駅に降り、駅前の大通りを右折し進み、左手住宅街へ入ると想定した地に大きな屋敷があり、その先の小さな公園が城跡であった。
 園内の案内には、戦国後期、小田原征伐で落城した皆川城の城主皆川広照が築いた城であったが、家康の改易に遭い、僅か19年で廃城になったとある。土塁状の小山は、現在でも人造のものと分かり、城跡の僅かな痕跡。子供達が遊んでいる中、私も上がってみたが、戦国ロマンを感じることはない。隣の塀に囲まれた大きな平屋の屋敷は、居着いた旧家臣の現在のお宅らしい。栃木駅に戻ってJR両毛線小山行きに乗り、青春18切符を利用し帰途に就いた。(2019/03/23 K.K. 1244/1300)

◇日時 2019/3/10 ◇天候 晴 ◇交通費 青春18切符3+530円 ◇資料 大神神社社務所「大神神社」 ◇歩数等 19,000歩 14km 

「通過時間等」自宅8:15-JR板橋駅8:52-同赤羽駅9:33-同宇都宮駅10:40=二荒神社11:00=東武宇都宮駅11:22-同野州大塚駅11:50=大神神社12:10/12:30=野州大塚駅12:50-同栃木駅13:05=栃木城跡13:25=JR栃木駅14:13-同小山駅14:58-巣鴨駅(夕食)17:00-三田線巣鴨駅18:00-自宅18:30