ふと慈光寺が思い浮かんだ。埼玉都幾川にある古刹で、大分前に存在を知り訪ねたいと思っていたが、長い間実現していない。奥武蔵もJR八高線からも距離がある山奥で、アクセスが悪い。時間たっぷりあり調べると、埼玉のファイルの中に資料が見付かり、ネットで偶然越生駅からバスがあると知った。
古刹慈光寺 越生駅に降りたら都幾川せせらぎバスセンター行きのバスが待っていた。バスは越生を出て都幾川に入り山間を走って見覚えのある地区を通過し、バスセンターに着き慈光寺行きバスを待った。休日は慈光寺直下迄バスがあり、長い慈光寺坂を上がってバスを降りた。直ぐ山門から本堂で(写真上)、木造堂宇は古刹に相応しいというよりは、シンプルで質素ささえ感じさせるもの。
奈良時代鑑真和上の高弟釈道忠が創建したという。孫達の進学先決定の報告と御礼に軽く参拝。多羅葉樹という樹があり葉書のルーツとの説明書きだが、葉に文字を書き通信手段にしたということらしい。当寺には、装飾法華経が保存され、鎌倉時代のもので後鳥羽上皇の名もあり国宝という。その写しが展示されているが読めずに一瞥し、観音堂から般若心経堂へ回ったが、傍に建つ青石板碑の畠山重忠の名方が目に付いた。鎌倉時代の当地の豪族である。境内土手に咲くハナダイコンの薄紫の花に出会う。私には春告げ野の花で好きな花。
霊山院への道は車道で、天文台へとある。左手先の堂平山には大学の天文台があるがそこへの道かなと思いながら行くと自然に境内になり、本堂前へ進み手を合わせた。
鹿に出会った正法寺への道 慈光寺迄バスで入ったため時間に余裕があり、奥の正法寺へ歩く予定で入口を探すと、霊山院の墓地脇にあり下り始めるが、狭い山道で、参詣路ではない。ハイカー一行と擦れ違った。それも途中から荒れた上に岩が目立つ下りの薄い尾根道になる。地図上も点線表示のルート。棒きれを拾い杖代わりにしている。なんと前方に鹿が三頭現れ私を確かめ、尻を向け山中に消えて行った。慎重に下り続け、下方に屋根が見え始め、杉林の中のジグザグになりホッとした。こちらは普通の山寺のよう。軽く頭を垂れ、バス通りへ出た。
流鏑馬の萩日吉神社 滋光寺口に萩日吉神社の案内見付け、都幾川橋を渡り神社へ。この社は名前だけは知っていた。旧同僚Kさんの生家は鎌倉時代当地に土着した名家で、祭事の際3年に一度流鏑馬を奉納し、現在でもその一旦を担っていると聞いていた。入口の児持杉という樹齢800,年の古大木が迎えてくれ(写真下)、杉並木に覆われた石段を上がり参拝。境内は狭く、流鏑馬は正面に続く真っ直ぐな道路でかなと見当を付けた。山里なのにもうサクラが満開。染井吉野ではなく、多分彼岸桜だろう。また、バスを乗り継ぎ東上線武蔵嵐山駅へ出た。車中、Kさんへメールし報告したら、来月墓参に帰郷すると返信があった。(2018/04/03 K.K. 1173/1200)
□日時 2018/3/18□天候 晴 □交通費 2,100円 □資料 「国宝慈光寺経 ハイキング」 □歩行距離 10km 14,000歩
「通過時間等」自宅7:45-東武成増駅8:17-越生駅9:30-せせらぎバスセンター10:13-慈光寺10:30=霊山院11:10=正法寺11:45=萩日吉神社12:15=慈光寺口バス停12:52-せせらぎバスセンター13:11-東武嵐山駅13:47-同成増駅14:55-自宅15:15