前半は厳しかった奥蓼科横谷渓谷

長野の茅野から入る横谷渓谷は以前から知っていたが、ハイキングコースとしては短く、新宿から特急で出掛ける程のコースかと躊躇していた。処が他のガイド誌から、蓼科湖迄歩けば普通のコース程度と知り、新緑のこの時期にと決め、連休明け土曜日にした。シーズン外の現在はバスの便が良くなく、往路は兎も角、復路が少し心配である。

意外な難路を行く 新宿発8時丁度のあずさ二号は満席で出発した。茅野駅に降りたハイカーはチラホラで、バスは茅野郊外へ出ると、車窓から八ヶ岳が正面に見え出した。未だ山頂付近は白い。主峰赤岳に登ったのは20年も前(97.7.6)になった。バスは奥へ奥へと入り開拓村も過ぎ、意外に奥深い地である。スタート地明治温泉入口に着き、周囲は山々で、左手の飛び出た丸い峰は蓼科山のようだ(写真上)。近くの御射鹿池を覗いて、明治温泉への坂を下る。一軒宿前から鉄梯子で渓谷へ下りると直ぐおしどり隠し滝で、数段に流れ落ちる滝はきれい。飛び石を渡り山へ取り付くがいきなり急階段。登山道で、ハイヒール禁止との掲示。上り切り崖端の道となり肩幅程度の上、左手は深い谷。慎重にならざるを得ない。ガイド資料との違いに戸惑いながらもトラバース状の荒れた道を進む。途中で中年カップルと交差し、挨拶。新緑の林の中には僅かでも赤い躑躅が目立つ。当地山奥は遅い。


渓谷遊歩道に安堵 王滝展望台分岐に着き、谷川方向へ下り始めると、急降下の荒れた道。一歩一歩進みながら、帰りの上りが気になる程の難路。滝が見え出し展望台へ。渓谷一杯に堂々と落ち(写真下)、王滝に相応しい。バスで一緒だったハイカーも展望中。下る遊歩道が横谷温泉方向との案内があり、分岐へ急降下の道を戻らなくとも良いと分かって、ラッキーと喜ぶ。これまでとは違い緩やかな下りの遊歩道を行く。直ぐ横谷観音への道が分けたが、帰りのバス時間を考慮し寄らないで、下り続ける。
鷲岩を過ぎ霧降の滝。その前に、一枚岩があった筈で崖岩と思っていたが、谷底の岩のことらしい。そう言えば、少し前に広い岩上を滑るように流れる地があり、嘗め滝や滑り滝かなと思った地点があった。一軒宿があり横谷温泉旅館。玄関前へ出ると人出があり、バスも駐まっている。その先を少し下って乙女の滝。横の沢から落ちる滝で水量が激しい。排水路のようにも見える。宿泊客に混じり、下から眺める。

蓼科湖へは断念 渓谷を出て、高原らしい地。改めて時計をチェックすると、15分程予定より遅れている。蓼科湖迄は行っても予定のバスには間に合わない。何処で時間を喰ったのか。前半の崖端ルートだろうか。横谷峡入口バス停では1時間後にあり、当地で待つことにする。次善として、一応想定していた。
茅野駅へ戻り、売店で地酒ダイヤ菊を求める。若い頃、茅野出身先輩の案内で同酒造蔵を見学したことを思い出した。特急車内でちびりちびりとやりながら、本日のコースと歩行をメモした。 (2018/05/25 K.K. 1185/1200)

□日時 2018/5/12 □天候 晴 □交通費 9,570円 □資料 山と渓谷社「駅からハイキング62奥蓼科・横谷渓谷ハイク」2003年147頁 □歩行距離 10km 14,000歩
「通過時間等」自宅6:45-JR巣鴨駅7:20-同新宿駅8:00-同茅野駅10:25-明治温泉入口バス停11:06=御射鹿池11:10=おしどり隠し滝11:20=王滝展望台11:50=霧降の滝12:15=横谷温泉12:25=乙女の滝12:30=横谷峡入口バス停13:32-JR茅野駅14:19-同新宿駅16:40-三田線巣鴨駅17:00-自宅17:30