ここ数年目標の山の一つとして高川山を挙げていた。ゴールデンウィークを前にして、休暇中は先ず高川山を目指すことを第一目標とした。最近続いている丘陵程度の低山とは違い、本格的なハイキングコースとして覚悟した。
山頂から展望を楽しむ 登山口富士急田野倉駅を9時10分に出発し、11時40分に山頂(976m)に立った。予想通り360度の展望が可能である。北から滝子山、扇山、倉岳山、九鬼山、御正体山、三ツ峠山と西の山まで、多くの山々が取り巻いている。丹沢や道志の山が意外に近い。これまで登った山も見える。広くない頂上で、大勢のハイカーが昼食を取りながら眺望にも目を凝らしている。その中に混じってお握りを広げ、周囲に展開する山を確かめたが、肝心の富士はまた雲の先であった。
松倉入りコースから 上りは松倉入りコースを採った。このルートが変化に富んで一層高川山を引き立てた。登山口を見逃して30分程ロスしたが直ぐ忘れてしまった。最初は樹林帯の中の溝のような山道であったが、緩やかな上りの路傍には様々な花が咲き、蛇が歓迎してくれた。山躑躅の花を見付け足を止めて携帯のシャッターを押した。
馬頭観音前で休憩した後、鞍部の先から急登が始まった。滑りやすい坂を過ぎると岩の多い登山道に入った。他のグループと前後しながらも、マイペースで、時々小憩を繰り返しながら一歩、一歩と進んだ。大岩を越して頂上かと思ったら未だ先で、休憩中のご婦人と顔を合わせ、照れ笑いをしてしまった。結局小さなピーク3つ,4つ越し、禾生駅からのコースを合わせてようやく高川山であった。
麓からは独立峰のように見えるが深い山は手前に複数の峰を従えていることが多い。これでもか、これでもかと小山を越してようやく目標の山となる。山頂到達には難渋するがその分征服感が増すことになる。高川山で久し振りにそんな経験をした。資料では、当地に高川山を貫いてリニア実験線が走っているとあるが、そんな風景には出会わなかった。
急降下が続く 下山は中央線初狩駅に下りるコースにした。こちらは杉林の中の肩幅程度の登山道。複数のルートが錯綜しているが、右へ右へと最短距離を下る。しかし、男坂と女坂では迷わず後者を選んだ。急降下が続き膝に来てしまったが歩きには支障はない。膝をガクガクさせながらの下りは、最近では、昨夏の白馬鑓温泉で経験した。崩落した箇所はロープに掴まりながら慎重に通過。12時に山頂を下り始めて、初狩駅には13時10分に着いた。上りの半分程度のコースタイムである。タイミング良く上りの電車があった。
本日のハイキングに満足感を覚えながら帰途に就き、16時前には帰宅できた。その後2,3日脚の筋肉痛が続いた。(05/4/30. 89/100)
追記 高川山は、日本百低名山である(63頁)。1000m弱の山であったが、本格的な山に近く、山頂付近、そして下山路は難渋した。登山口は富士急田野倉駅で、下山は中央本線初雁駅であった。























































