「天気等」 今回は、前回(10月8日)の大岳山に続き、Sさんの推薦で紅葉の奥多摩の御前山を選定。前日の天気予報では、19日は朝から午前中雨との予報であったので20日に延期しようとしたところ、Nさんの強い要望と、必ず回復するとのSさんの見通しで、当日朝の様子で決定することとした。19日午前5時30分、雨が上がっていたので、当初案の通り実行することとし、電話連絡。天気予報が見事に外れ、朝から晴れて、絶好のハイキング日和。歩く前にシャツを一枚脱いだ。午後は少し曇りとなる。下山後バスを待っている時に雨がぽつりぽつりと来たがそれだけ。登山道も、前夜の雨の影響はなかった。
「利用交通」 入山は、8時立川駅に集合し、青梅線奥多摩駅下車、西東京バス「留浦行」に乗り継ぎ奥多摩潮下車。下山は、桧原村夏地(御前山登山口)から「藤倉発五日市行」西東京バス乗車、五日市駅で五日市線に乗り継いだ。帰りのバスの中でちょっとした臭いの騒動があった。
「コース」 上りは、直登できついと言われるサス沢山・大ブナ尾根コースを避けて、通行禁止の奥多摩湖の周遊道路を利用。平らな広い道路。水久保沢手前の登り口からは上りの山道。通行禁止のためか道が荒れている感じだが支障はない。尾根までは緩やかな上りで展望のない杉林の中。水久保沢手前登り口から1時間30分で大ブナ尾根。回りの雑木林はすべて葉が落ち、道は落葉の絨毯。惣岳山山頂直前から急な長い上り、しかも土砂の中の溝のような道で足元も悪く、ロープが張ってある。惣岳山頂上で小河内峠からの道と合流。すぐ鞍部を通過して御前山の上りとなる。御前山山頂は、雑木に囲まれた小さな広場。木製のテーブルと椅子が備え付けられていた。
下りは、湯久保尾根コース。急坂を下るとすぐに湯久保尾根分岐点。その後は、概ね緩やかな尾根道。所々で、杉林の中や落葉に埋まった溝のような道を下った。滑り易く、HさんとSTくんを除き、それぞれ滑って転んだが、怪我はなかった。湯久保と宮ケ谷戸との分岐点でちょっとうろうろ。ばん野神社の位置が地図にないため、事前に用意した地図も宮ケ谷戸方向にマークしてしまっていた。同神社から杉林を抜け出すと桧原村湯久保の集落で、舗装道路。膝をがくがくさせながら下る。この辺は別荘が多いようだ。舗装道路を30分以上歩いて御前山登山口バス停。
こちらの登山口からは登りたくはないとのHさんの弁。多分、アプローチが長く、しかも単調な尾根道が続くからであろう。15時過ぎの杉林の中は暗く、これ以後なら懐中電灯が必要だ。前日の天気予報等のためか、ハイカーは少なく、大ブナ尾根までは我々のみ、頂上付近で3、4組10人前後。下りの湯久保尾根では一人のハイカーにも会わず、静かな山歩きが楽しめた。
「紅葉、展望」 山頂付近は既に落葉していたが、葉を落とした雑木林、落葉を敷き詰めた山道はまた別の趣があった。中腹以下はちょうど見ごろで、随所で、紅葉を楽しみ、また写真を撮りながら山道を辿る。特に、紅葉を楽しみにしていたNさんも満足したようだ。
山頂は、展望がなく僅かに七ッ石山が望めた。惣岳山手前の上りの岩場から見た奥多摩湖はエメラルドグリーン。下りの湯久保尾根から、左側に前回登った大岳山の勇姿、右側に三頭山・笹尾根を越して中央線沿いの高山が見えた。山梨県方面の大菩薩嶺か(Sさんは雲取山という。)。適宜、Hさんが展望の良い場所を見付けて、説明してくれた。(94/11/19 64/100)
追 記 御前山は日本百低山(同書186頁)、日本百低名山を歩く(同書124頁)登載の山である。奥多摩湖畔から五日市街道迄約5時間歩いた。紅葉の中であったと思う。百名山完登したHさんと初めて同行した。我々にアドバイスをしながら余裕の山歩きであった。