北向観音に詣で上田電鉄別所線を往復する

 JR東日本大人の休日俱楽部パス期間になり、行く先を検討した。料金に見合う乗り鉄としては首都圏外で、新幹線利用が良い。長野上田迄北陸新幹線に乗り、上田電鉄別所線で北向観音行きを思い付いた。一昨年の大洪水で千曲川に架かる鉄橋の一部が落ち、それが今春回復し完全開通したと知った。それに、北向観音には芭蕉句碑があるという。

 上田電鉄乗車 新幹線をJR上田駅に降り、上田電鉄別所線に乗車(写真上)。久しぶりで10年振りか。二両電鉄は千曲川を渡り、山間に広がる田園地帯塩田平を走った。同平は鎌倉時代信州北条氏が勢力を張り、国宝や重文の寺院や塔が遺って信州の鎌倉と呼ばれ、左手山裾の前山寺や塩田城跡は訪ねたことがある(10.4.18)。右手前奥は戦国期甲斐武田氏と当地村上氏が戦った上田原の古戦場で、武田方重臣板垣信方の墓があるらしいが駅から遠く未訪である。

 北向観音に参拝 別所温泉駅に着き、スタート。駅前通り左手の大通りから北向観音へ歩くが初めてのルートで、途中で右へ方向を修正すると観音堂裏手であった。
 表に回り参拝。孫達のことをお願いした。前に聳える桂は、小説愛染桂縁の木とは知っていた。その傍に芭蕉句碑は建っていた(写真中)。“観音のいらかみやりつ花の雲”の句で、深川の庵で浅草寺を詠んだという。当観音とは関係しないが碑建立者が選んだ句であろう。カメラに収め表参道から温泉街へ出る。
 中心には渓流が走っていたと思うが現在は舗装道。幸村の隠し湯石湯があり、確か池波正太郎作“真田太平記”に、信繁(幸村)が女忍者と入り情報交換した記述があったと思うが小説の話。右手の旅館を眺め、職場旅行で、大勢で宿泊したことを思い出した。翌日上田市郊外旧真田町の真田古城跡を巡り、家内の実家に世話になったと思う。

 開通していた赤い鉄橋 駅前土産店で軽食をし、上田駅行に乗車。千曲川手前の城下駅に降り上田駅迄歩き、千曲川に架かる赤い鉄橋を確かめたい。一昨年ぼきんと一部が折れた写真を見た。近くに住む家内遠戚の方から、暴れた千曲川の濠流の様子を聞いていた。
 大通りへ出て、上田橋から上流の鉄橋を見る。赤色の鉄橋は整然と繋がれている(写真下)。先程往きに通ったのだから当然だが、確かめた。写真は逆光で失敗。デジカメの操作が未だ十分ではない。千曲川右岸を遡上し踏切を渡り、土手を下りると上田駅で、少し待って、新幹線で帰京。呑み鉄用は地酒“喜久盛”にしたが、帰宅後味わった。(2021/12/15 K.K. 1423/1500)

◇日時 2021/11/25 ◇天候 晴れ ◇交通費JR東日本大人の休日俱楽部パス、上田電鉄 1,130円 ◇資料 別所温泉観光協会「別所散歩街歩きガイド」2021.11 ◇歩行距離等 12,000歩 9㎞ 「通過時間等」自宅8:30-JR上野駅9:38-上田電鉄上田駅11:10-同別所温泉駅11:45=北向観音11:55=別所温泉街12:05-上田電鉄別所温泉駅13:11-同城下駅13:40=上田橋13:45=JR上田駅14:40-同上野駅16:20-三田線巣鴨駅16:40-自宅17:10