練馬にふじ大山道を歩く

 西武池袋線沿線を歩くには、これまでは、我が家からは巣鴨駅、池袋駅を経由していた。処が環八通りを走るバスがあり、志村三丁目駅から練馬駅へ直通と知った。折よく、練馬春日町駅を起点とするハイキングコースを見付けていて、手始めにバスで練馬へ出ることにした。コース概略図はスマートフォンに写し持参したが見難い。

 バスで練馬へ 9時に家を出て志村三丁目駅に降り、環八通りへ少し歩いてバス停であった。バスはほぼ時間通りに来て、環八通りを走った。中台から西台と、地名は知っているが未知の風景の中で、東武東上線下を抜け練馬へ入った。こちらは地名も初めてで、予定の大江戸線練馬春日町駅に降りた。まだ10時前である。
 練馬大根碑を探す 最初のポイントは練馬大根の碑。通りは五差路で分かり難く、目の前の交番で聞いたが知らないという。練馬では有名な筈で意外な返事だが、古刹愛染院を教えて貰う。聞き間違えたようで大回りし山門から境内へ入り、参拝。満開のピンクの花は早咲きサクラか。
 参道に大きな石碑があった(写真上)。練馬大根は元禄時代から当地で栽培され特産物になり、明治からは全国的に広がったとある。1941(昭和16)年に石碑が建てられたという。徳川綱吉が脚気で療養に練馬に滞在し大根を食べて治癒し、練馬大根を広めたという伝説もあると知った。

 ふじ大山道を行く 寺前の通りがふじ大山道で、江戸時代から大山や富士山への登拝に利用された古道である。今も、住宅街・商店街の間にそれなりの街道が続き、私も初めての道を辿る。時々スマフォからコースをチェックし、スーパー付近の小さな社を確認し通り過ぎ、三叉路にある谷原延命地蔵へ至る(写真下)。軽く挨拶し、左の道を採る。練馬も奥の谷原で、少し歩いて春日通りと笹目通りが交わる谷原の大きな交差点であった。ここでVターン。練馬体育館前から、清戸道へ入り練馬駅を目指す。江戸時代、清瀬付近の農家が農産物や肥料を運んで江戸を往復した道のようだ、
 石神井川を渡る 環八通りを横断すると石神井川道楽橋。その手前に高松庚申塔と宮田橋敷石供養塔があった。1807(文化4)年、この辺りは石神井川の湿地帯で、清戸道利用者達が敷石を寄進した記念碑とある。今でこそ石神井川は水路で管理されているが、寡ってはうねり、増水時は渡るにも大変だったのであろう。
 目白通りへ出て、練馬駅は近いと読んだが、西武池袋線高架下からも、距離があった。都心と同じような繁華街をキョロキョロしながら練馬駅へ歩き探して、見付かりバス停のある北口へ回る。往きと同じバスは時間が合わず、成増行きのバスに乗車。成増駅とは離れた終点であったが、駅北口からいつものバスで、13時に帰宅した。(2021/3/29 K.K.1381/1400)

◇日時 2021/03/9 ◇天候 晴れ ◇歩行距離等 11km 15,000歩 ◇資料 新ハイキング社「さあ、ハイキング ふじ大山道から清戸道」183頁 通過時間等」自宅9:00-志村三丁目駅バス停9:29-大江戸線練馬春日町駅バス停9:50=愛染院・練馬大根記念碑10:05=谷原延命地蔵10:35=谷原交差点10:45=石神井川道楽橋11:10=練馬駅バス停11:55-成増駅バス停12:35-自宅12:55