都心に坂を上下し麻布十番から有栖川宮記念公園へ

 港区の麻布十番に暗闇坂という坂があると知り、興味を惹いた。名の通り、木々が生茂り日中も暗いとある(「我がまち再発見・東京麻布編上」23.7.20讀賣夕刊)。一度訪ねて、赤い靴きみちゃん像から善福寺を巡り(21.10.12)、逆さ銀杏などは記憶に新しい。通りが違い、広尾の有栖川宮記念公園の方へ通じているようだ。

 麻布十番駅から 最寄り駅は大江戸線麻布十番駅であるが、三田線芝公園駅から一つ手前の赤羽橋駅迄歩いた。芝公園内を歩くつもりであったが出口を間違え、日比谷通りから高級ホテルを右手に見て、桜田通りを渡った。天気よく東京タワーが聳えていて、正月上京した娘が孫達を案内し昇ったと言っていた。
 麻布十番駅に降り、地上へ出て案内地図で確かめ、まずは隣の十番稲荷神社にご挨拶。少し先の鳥居坂下交差点を渡り、商店街へ坂を下る。桜らしき花が満開の樹に出会い、カメラに収めた。

 暗闇坂、一本松 直ぐ暗闇坂であった(写真上)。往年は樹々が生茂りその名の通りの坂であったろうが、現在では樹々は少なく、その面影は窺えない。ゆっくりと坂を上がる。両側は大使館や高級マンションがある高級住宅街。坂上が一本松で、道路脇に松の木があった(写真中)。少し歩いて麻布氷川神社で、社殿前に進み手を合わせた。境内は広く立派な社殿。調べると清和源氏や江戸将軍家に縁のある古社と知る。先ほどの一本松はご神木のようだ。

 有栖川宮記念公園 仙台坂上交差点に至り、右折すると南部坂で、区立運動場横を行き、有栖川宮記念公園。都立中央図書館が園内にある。日比谷図書館にないと言われ来館したことがあった。20年以上前のことで、戦後直ぐの法律雑誌か判例集であったと思う。
 初めてではないが園内を一回り。元は南部藩下屋敷であったが有栖川宮邸が置かれ、その後公園へという。有栖川宮騎馬像の外、新聞少年像や笛吹少年像もある。何故と思ったが不明。池端を歩いて広尾口を出ると、南部坂下であった。

 高橋由一の絵に出会う 麻布十番へ戻るには坂が辛い。広尾稲荷神社へと十字路を直進し左手にあり、詣でた。こちらも古社で、あの高橋由一の黒龍の絵が天井画とあるが暗くて見えない(写真下ネット上より)。カメラにも写らなかった。大通り外苑西通りへ出てバスを待った。車中、高橋由一は、鮭の絵で有名だが、彼が明治期我が故郷へ来られて絵を遺したと美術の先生に教わったことを思い出した。帰宅後東根市文化財を検索すると2件ヒットした。
 今回歩いて、江戸は八百八町ではなく、八百八坂ではないかと思った。(2024/3/27 K.K. 1550)

◇日時 2024/3/4 ◇天候 晴 ◇資料 「我がまち再発見・麻布十番編」(讀賣夕刊23.7.20) ◇歩行距離等 9,000歩 7㎞
「通過時間等」 自宅8:45-三田線芝公園駅9:40=大江戸線赤羽橋駅9:56-同麻布十番駅10:00=十番稲荷10:05=暗闇坂10:15=一本松10:20=麻布氷川神社10:25=有栖川宮記念公園10:35=広尾稲荷神社10:50=広尾バス停11:05-大江戸線青山一丁目駅11:22-三田線春日駅11:54-自宅12:30