私が登った百の名山&低山=関東編=「長丁場にバテテしまった伊豆ケ岳から子ノ権現」

 里山は未だ早春 西武線正丸駅をスタート。天候は、良く晴れて、風もなく、さわやかな日で、山里では、桜が八分程度の見頃に加え梅が満開であり、谷川沿いに点在する農家の庭先にはつつじ、水仙等の花々が咲き乱れる一方、山中の木々は、まだ芽吹いたばかりで、その中で静かな山歩きを楽しみ、また林道沿いの林の中で、うぐいすの声を開いた。

 伊豆ケ岳登頂 中年の婦人ハイカーと前後して上るも、我々のぺースが一定でないため、兎と亀の格好となって、追い付いたり追い抜かれたりした。また、途中から他のハイカーと一緒になって、子ノ権現までの連続するピークを越した。
 伊豆ケ岳(850m)の頂上は、展望が良くて360度見渡せ、武川岳、武甲山等を確認できたが、雪に覆われたような2,000m級の山は見えなかった。また、伊豆ケ岳頂上の直前に鎖場があり、それ程厳しくはなかったが、長い鎖場で、この程度の山では珍しいのでなかろうか。思ったよりハイカーは少なく、伊豆ケ岳の頂上でも、4、5組、1 0人程度が昼食を取っていた。

 水なしとなる 途中で持参の水を飲み尽くし、子ノ権現の寺に期待したが同寺も水不足との掲示があり、結局、門前の茶店で缶ビールを頼み、ついでにお茶を飲んだ。今後は持参する水の量を多くしなければならない、と反省する。同寺で、記念に手書きの絵馬(1,500円)を求めた。
 子ノ権現からの下りの途中で、上ってくるおばあさんの一行に出会う。声を掛けたら全員80歳のグループだと言う。元気の良さには驚いたが、既に15時過ぎで、他人事ながら帰りの時間が気になった。伊豆ケ岳の頂上で、下山は16時頃と予想したが、予定時間の少し前に、西武線吾野駅に着いた。同駅は30年振り位か。すぐ急行が来て、17時過ぎには池袋駅に到着し、今回も早めに帰宅出来た。タマに水を汲まなかった。

 反省 疲れた。予想より上り下りがきつく、しかも行程が長かった。特に、伊豆ケ岳への上りの半ばの、杉林を過ぎて尾根に出るまでの上りが相当に厳しく、また、天目指峠から子ノ権現までは、起伏が激しいピークが四つ程あり、最後の上りかと思うとまた上りが続き、気分的にも滅入った。結局、休憩時間を入れて約6時間を歩き通し、今年では最長のハイキングとなった。(95/4/18 50/100)

追記 奥武蔵の伊豆ケ岳は、初心者の私には本格的な山歩きであった。関東ふれあいの道埼玉県3コースで、日本百低山にも選ばれている(「日本百低山を歩く」99頁)。Nさんと同行した。彼女はタフで元気に歩き通した。その後も、多摩の山々も歩いた。しかし、難病を患い早世された。残念であった。10年後、武川山から下山途中に伊豆ケ岳への登山口を通った(05.12.11)。