私が登った百の名山&低山=関東編=「筑波連山縦走し加波山を越したが、途中下山する」

 今年のかぼちゃ会旅行先・茨城県八郷町は筑波山の裏に当たり、集合前にJR水戸線岩瀬駅から八郷町国民宿舎「つくばね」まで歩く計画を立てた。資料(杉野智英「雨引山から筑波山」新ハイキング誌2000年2月号)によれば、低山ではあるが6つのピークを越え、7時間以上を要すると予想され、健脚者向きである。完歩は無理と考え、途中リタイアに備えて、かぼちゃ会メンバーにコース後半の峠で、車での収容をお願いした。このコースは関東ふれあいの道でもある。同僚Kさんの実家が筑波山近くの真壁町にあり、山歩きを始めた頃、実家のお父さんに戴いた資料で関東ふれあいの道の全容を知ったのだった。

 岩瀬駅から雨引山 小山駅で乗り換え岩瀬駅に降りて歩き始める。水戸線の踏切を渡ると山道となり、不動ノ滝、御嶽神社から山中に入る。長丁場を意識してゆっくりと進む。一度林道に出て階段を上り詰めた頂が雨引山(409m)。四阿があり数人の高年ハイカーが休憩していた。木立の間から双耳峰の筑波山が見えた。まだ遙か彼方である。小憩して水を補給した。

 雨引山から燕山 雨引観音へ下る道を分けて竹の多い尾根道を順調に進む。右下の町並みは真壁町だろうか。筑波山も時々望まれるがその前に高い山が行く手を阻んでいる。随所に道標があり、「燕山へ3.1km」地点先から急な上りになる。設けられた階段は先々週の石砂山とは違い小生にも合う幅だが、勾配がきつい上に4ヶ所も続き、階段が土砂で埋まってしまった急坂は立ち木に捕まって這い上がった。予定した12時丁度に燕山(701m)頂上に着いたが、急登の連続には参ってしまった。思わず腰を下ろして休憩する。飛んできた原色の蝶をカメラに収めようとしたが逃げられてしまった。

 燕山から加波山 山頂から直ぐ広い道路に出て、加波山神社に到着する。軽く参拝した後、頂上を目指す。加波山直下は一転しては狭い上に岩場の険しい道。岩の上や岩の間に祠が次々と現れいずれが奥宮か分からないほど。同山は明治初期に起きた自由民権運動の一つ加波山事件で知られる。頂上(709m)の社では、数人のハイカーが昼食を楽しんでいた。

 加波山から一本杉峠 加波山事件の象徴「旗立石」先からは笹藪となりコースが分からないほど道が薄くなる。長い急降下する階段を下りると立派な林道に出た。下り口の道標でコースを外れていないことを確かめる。舗道歩きを避けて再度山道に入り山中から飛び出た所が一本杉峠だった。人影もなく寂しい峠の一本杉下のベンチで、遅めの昼食を取った。
 コースはこの先、足尾山(627m)、きのこ山(508m)を越えて上曽峠、湯袋峠(筑波連山縦走のみち(2))と続くが、意外な難コースに気力が萎えて、さらに二山を越える元気はなく、時間も予定より遅れてしまい八郷町に下ることにした。予定したコースの半分を歩いただけとなってしまった。峠から最初の集落大塚を経て柿岡上宿まで約3時間歩き、かぼちゃ会Yさんの車に拾って貰って、今晩の宿「つくばね」に向かった。(200/4/ 1 30/100)

追記 当コースは、関東ふれあいの道茨城県7、8、9ではあるが筑波連山といわれ長いコースで、事前に調べてそれなりに歩いたが、やっぱり途中で断念した。加波山は、筑波山に次ぐ高さであった。「日本100低名山を歩く」登載の山である(同書86頁)。アクセスが水戸線岩瀬駅からで簡単ではなく、その後のチャレンジはない。筑波山の真裏を下ったり、上がったりもない。山頂から眺めると急降下に見えた