私が登った百の名山&低山=関東編=「意外に短い縦走に終わった長瀞アルプス」

 “○○○アルプス”とネーミングされた山々はそっちこっちにある。低山と雖もミニ縦走できる連山を指称するもので、中でも沼津アルプス(09.5.16)が有名である。鎌倉アルプス(02.5.12)は歩いたことがある。地元ハイカー達の意気込みや愛好度が窺える。秩父長瀞にもあって、目標の山にノミネートしていた。

 秩父鉄道野上駅をスタート 秩父鉄道野上駅には、東武東上線から寄居経由で入った。駅ではアルプス案内図を入手。最後の一枚であった。登山口万福寺までは分かりやすい道筋。高年グループが縦走の準備をしていた。
 緩やかな上りとなって山中へと進む。直ぐ尾根に出て、小さなアップダウンを繰り返す。天候は良く、雑木林の間からは近郊の山々も覗ける。寄り道して途中のピークで休憩。先程の一行は直行したようだ。一息入れて歩き出す。目の前に山が現れて、本日の主峰宝登山(497m)である。大した山ではないが何故か急峻に見えた。

 ミニ縦走が終了 枝道は氷池へ通じるもの。秩父は厳寒の地で天然氷の産地でもあるようだ。野上峠に至る。ここでも、中高年のグループが休憩をしていた。小鳥峠を過ぎると林道へと飛び出した。意外と短い尾根道であっけないミニ縦走であった。休憩中の高年者達の間を、挨拶をして、通過。

 仕上げは宝登山 最後の仕上げとして、長瀞アルプスの最高峰宝登山登山口を目指す。宝登山は槍ヶ岳や奥穂の見立てかもしれない。周囲は杉林。 大分歩いた林道左側に登山口は見付かった。関東ふれあいの道用案内板も併設されていて、一度反対側上長瀞から歩いたことがある(97.3.29)。下りの急な階段が思い出された。覚悟をしてゆっくりと上がり始める。降りてくる男女が多い。この地は蠟梅で知られているがもう時期は過ぎた。適度に踊り場があり、呼吸を整えて上がり続ける。記憶にある程には急ではない。下りとは目線が違うからかもしれない。それにしても長い階段である。息が上がる前にどうにか上り切った。

 展望を楽しみ下山 山頂ベンチで昼食を取る。眼前には秩父の山々が広がっている。最奥のギザギザの山容は両神山だろう。秩父の街は左手下で、山峡の街そのもの。宝登山神社奥宮に参拝し、社務所でルートを確認して下山を開始。直ぐ下に小動物園があった。林を抜けると先程歩いた尾根筋、長瀞アルプスを一望にした。麓の宝登山神社は改築中で素通りして、長瀞駅に到着。瀟洒な駅舎には見覚えがあって、約10年振りの再会であった。(09/4/6  56/100)                                                    

追記 アルプスという割には、簡単に縦走したが、最後の宝登山への直登は大変であった。宝登山にはロープウェイがあり、その後蝋梅鑑賞に花友を案内し(11.2.27)、1500回記念山歩きも宝登山とした(23.2.24)。秩父鉄道長瀞駅からアクセス出来、両神山や武甲山、そして秩父市街の展望が良い。長瀞の岩畳の景勝地も近い。日本百低山を歩く登載の山である(同書108頁)。神奈川の葉山アルプス(10.1.11)や日連アルプス(11.9.18)、埼玉の飯能アルプス(14.9.20)も歩いた。