九月の最初の連休を利用して、関東ふれあいの道を歩く。自宅から近い埼玉県コースの中で、やや軽いコースを選ぶ。関東ふれあいの道埼玉県5コースで、武村岳男著の資料によったが、歩いてみて決して軽くはなく(他の資料等には健脚向きとあった。)、しかも所要時間もいつものように大分違うようだ。家内が同行しなかったのは結果オーライか。
小川町駅から白石へ 東武鉄道東上線、バスを利用して、起点白石バス車庫に出る。白石峠までは上りの道が続く。途中までは沢伝い。峠からの次の上り口は急な直登の木の階段。わずかな区間であるが上り難く往生する。すぐ尾根道となり、粥新田峠までは上り下りのある尾根道。同峠からは時間を節約して橋場に下りて、小川町駅に戻った。
大霧山で展望を 前半の下りは先日の雨が乾ききっていない壁土状の道が多く、滑らないように注意を払うが二、三度滑り掛ける。大半は展望のない林の中の道で、汗が冷たく感じる。大霧山(766.6m)では西北方向が開け展望を楽しむ。案内板によれば、浅間山、仙ノ倉山まで見えるとあるが確認できないのが残念。誰がどうやって確認したのかといつも思う。粥新田峠からの下りの前半は農産物の無人スタンドがある山の静かな集落の中の道、後半は舗装の県道。カーブを右に左に車を避けて、ショートカット。後で地図をみると別に登山道があったようだが気付かなかった。
峠を上下 白石峠は広い舗装道路で、季節の売店が出ていて果物等を売っていた。立派な茶店が二、三軒ある定蜂峠は小さな観光地並み。若者がバイクで上って来た。山中の鞍部で登山道が交差する点が旧定蜂峠。標柱がなければ見逃しそう。ハイカー以外は希に獣が通るのみか。最後に通った粥新田峠は江戸時代には秩父から川越に出る主要なルートであったようだが、現在では寂れた感じのする山の狭い峠。休憩中も人一人、車一台通過しなかった。
食事は自前 昼食は、疲れが出た定峰峠からの上りの途中で取る。今回は自分で作ったおにぎりに、例のストーブでレトルトの豚汁を温めて食べ、一人で楽しむ。休憩時にはチョコレート、ビスケットやオレンジで疲れを癒した。豚汁及び鍋等に、そのための水と欲張ったため、ザックが重く、上りでいつもより早く疲れが出てしまったようだ。
しかし、今回も、緑の林の中の道や周辺に咲く野の花、獅子岩、牧場の牛、大霧山からの展望、静かな山村等と外秩父の自然や風景に触れ、休日にかかわらず出会うハイカーが少なくて静かな山歩きを楽しむことができ、きっとまたリフレッシュできたことであろう。地酒は小川町で「青雲」を求めた。(96/9/17 52 /100)
追 記 大霧山は2年後に再登した(98.5.31)。近所の仲間と一緒であった。東武東上線小川町駅からバスで、奥武蔵の山と思っていたが、正確には外秩父の山とある。これら山域は自称ホームグランドであるが、東秩父の天空のポピー高原(19.6.2)以来、最近ご無沙汰で記憶は霞んでしまった。大霧山は日本百低山を歩く登載の山である(同書102頁)。