私が登った百の名山&低山=甲信越編=「雪の蓼科山に登る」

 頂上は大パノラマ 快晴下、蓼科山頂上からの展望抜群で、八ケ岳から、木曾御岳山、槍ケ岳、浅間山までの360度の大パノラマを楽しみ、山登りの醍醐味を十分に味わう。しかし、前夜来の雪の外、残雪があり、春山の厳しさに加え、登山靴の選択と地図・資料を鵜呑みにしたコース採りの誤りなどを反省する。

 雪の諏訪富士登山 蓼科山は、長野県東信地方の名峰で、コニーデ型の複式火山のため、諏訪富士とも呼ばれる。連休の後半、午後の天候回復を期待して、小雨の中自宅を出発。JR新宿駅から同茅野駅へ出ると雨はなく曇り空。途中、車窓から見た八ケ岳、甲斐駒等は下方まで白く、どうも昨夜は雪が降ったようだ。茅野からバスを乗り継いで登山口着。見上げると蓼科山もうっすらと白くなっている。笹薮の中の道をしばらく進むと林の中の上りとなる。高度を上げるに従い、新雪の量が多くなり、その中に付けられた先の登山者の足跡を辿る。こう雪が深いと道がよく分からないところがあり足跡が頼りで、先の登山者に感謝しなければならない。

 天候回復 天気が次第に良くなり青空となる。右側の展望が開け、各峰がくっきり見え、八ケ岳が手に取るようだ。沢の中の石の道となり、ゆっくり登る。バスの中から見えた頂上から縦に走る割れ目のような沢の中なのだろう。振り返ると雪を抱いた山が見える。地図によればどうも木曾御岳のようだ。先の登山者に追い付く。
 12時に、北アルプス等を見ながら昼食を取る。霧氷の林を通過すると、大きな岩石がゴロゴロとした地帯に到着。頂上が近いことを知る。既に、靴に水が浸透し始めて足が冷たい。ズック製の軽登山靴にしたのが失敗。12時44分に、2,530mに登頂、意外に多くの登山者が休んでいた。頂上は広い岩石地帯の最高部で、三角点と祠以外はなにもない。休憩をして、頂上と、360度に広がる連山の中から確認した槍ケ岳等をカメラに収める。

 慎重に下山 靴下を履き替え、ヤッケを着て下山に備える。すぐ、避難小屋で、その北側は新雪以外にも残雪がごっそり残っている。まだ5月でしかも2,500mの高山なので、当然であろう。心配して一応調べたのだが。雪の中足跡を頼りに下り始める。北側の斜面は雪一色でlm以上はあろう。子供の頃にやったかかとに重心を置いてゆっくりと下るも勢いが付き、息が切れる。13時過ぎだが、まだ上りの登山者に会う。軽装の家族連れもいる。将軍平の蓼科山荘前に到着し小憩後、再度雪道を御泉水目指して出発、林の中を抜け出して雪がなくなる迄30分以上を要した。

 バス停を探す 分岐点に着き左が番小屋への道の標識。最初から番小屋に寄るつもりで、迷わず番小屋への道を採る。しかし、倒木が道をふさぎ、最近人が通った跡が見られない程の荒れよう。そのうちに、笹薮の中のわずかな跡を進むも目印の布等も失い一度はコースを外れる。薮漕ぎをして懸命に下ると目印に出会いほっとする。地図や資料には確かなルートとして紹介してあった筈だが。車道と交わる登山口に出ると、ここにも標識がある。番小屋への道が見付からず、またうろうろ。ようやく微かな道跡らしきを探して番小屋。さらに、箕輪平への道が分からず保養施設の間で30分以上を要す。施設で道を尋ねてようやく箕輪平に向かう。途中、からまつ平のバス停でバスを待ち、白樺湖に出て、西白樺湖からタクシーを利用。18時に宿泊先の平野山荘に着いた。(95/5/5 92/100)                                   

追記 想定外の雪で難渋した山である。ゴールデンウィークで、経験者からも雪はないだろうと言われていた。それが新雪であった。8合目辺りから雪に悩まされた。それでも何とか登り切り、下山した。登山経験もなく、若さだけであった。先輩には、引き返す勇気も必要だと言われた。6年の後の夏に再登した(01.7.28)。