私が登った百の名山&低山=甲信越編=「桜は散っていた四月半ばの扇山」

 JR中央本線高尾駅に集合して扇山を目指す。今回はHさんに、Nさん、Dさんと一緒。やや寒いが、天気は快晴で、絶好のハイキング日和。中央本線鳥沢駅(山梨県大月市)で下車して、早速歩き始める。同駅は昨年高畑山に登った時も降りた駅で1年振り。

 梨の木平から山道 駅から登山口梨の木平までは、高速道路の下を通り、住宅街を抜けて、ゴルフ場側の舗装道路を進む道。コースタイム通り50分を要する。周囲の木々はようやく芽吹いた状態で新緑には遠い。梨の木平からは山道となる。最初は緩やかな上りの道で、小生が先頭で登り始める。石や根がなく歩き易い山道が続くが、林の中で展望はない。ハイカーが多く、前のグループと同じペースで歩こうとしたが、どうも少し速いようだ。水場のある沢に着きしばし休憩。地図上の水呑杉と思ったら、未だその下であることを後で気付く。

 急登そして山頂 ここから急登となる。すぐ上の左側に水呑杉を見る。左右にジグザグの坂を繰り返して高度を稼ぐがなかなか尾根が見えない。たまらず休憩を宣言して一息入れる。Dさんが、もうすぐコルに出て、そこから頂上までは緩やかな道と地図を読んでくれた。それに期待して更に葛篭折れを数回繰り返すと大久保のコルに到着。
 すぐ扇山頂上(1,137m)で、周りが広場になっていて既に大勢のハイカーが休んでいた。南側の展望を楽しみながら昼食を取る。倉岳山は真向かい。その先が道志や丹沢の山々で、一段高いのが蛭ヶ岳と教えて貰う。途中で小生の水筒から水が漏れたのに気付くのが遅く、青空の下で濡れたシャツ等を乾かす。

 四方津駅へ下山 頂上で記念撮影後、四方津駅に向けて下山開始。歩き易い道で順調に下る。途中神社で休憩し、その裏を梯子で降りると不動の滝。一筋の水が滝となって落ちている。山道を抜けて畑に出たところが君恋温泉。大勢の下山客がビールを飲んでいるのが覗けた。同温泉のキャッチフレーズ通り、ここで雲の中に富士山を見付ける。
 ここから車道歩きとなる。すぐの集落が旧甲州街道犬目宿。中央高速道路の上を渡り、犬目を通過して大野貯水池で休憩。期待した桜はとうに散り、その下で宴会だけのグループがちらほら。結局、頂上から2時間30分を要して四方津駅に到着。その内車道歩きが3分の2で、うんざり感。途中で鴬の声を聞いたのや庭先の花がせめてもの慰め。
 電車はハイカー等で混合い座れず、高尾駅で乗り換える。途中で同行者と別れ、18時すぎには高島平に着き早めの帰宅となった。皆さんありがとうございました。(97/4/12 85/100)                        

追記 扇山は、扇を広げたような山容からのネーミングという(前掲写真はヤマケイオンラインより)。日本百低山(同書218頁)や日本百低名山(同書148頁)に選ばれている。隣の百蔵山は登ったが(13.7.24)、奥の権現山はチャンスがなかった。中央本線車窓からも眺められ、そんなことを思い出すときがある。