私が登った百の名山&低山=甲信越編=「厳しかった信越県境の名峰雨飾山」

 小生もメンバーとなっている秘湯の会例会序の山歩きで、雨飾山(1,963m)登山を果たしてしまった。一昨年の燕岳以来の高山である。何故か余り高い山を意識しないで登山口小谷温泉へ着き、淡々と上れば良い程度で歩き出した。そのたおやかなそうな山の名に惑わされていたのかもしれない。しかし、実際は厳しい連続する上りや雪渓、ガレ場、梯子、最後の急登と流石百名山は簡単には寄せ付けなかった。

 雪渓を越す 一行5人は、荒菅沢までは山毛欅林中の上りを順調に進んだ。沢に至り雪渓越しに鋭鋒を見上げると、雨飾山は遙か先の高峰に見えた。雪渓が沢を覆っているが未だ堅い雪で難なく対岸へと渡ることができた。誰かが、ここから急登が始まるよ!と言った。林の中を黙々と進むも、急坂が続きしんどい。ゆっくり一歩一歩リズミカルを心がけて、Hさんの後に付くが遅れがちになる。またもうすぐ尾根に出るはず!の声に、期待するが、長く続くガレ場であった。左手にはフトンビシと呼ばれる白い岩場が見える。

 難所が連続 Sさん、Iさんが遅れて姿が見えなくなってしまった。二人を待ちながら、足を止めては上がるのを繰り返す。登山道の両側には高山植物が咲き、シモツケソウやクガイソウのようだが、眺めている余裕は出ない。それでもデジカメに収めた。ロープから梯子もある難所が続き、両手も使い懸命に先行者を追うがピークを越してもまたピークが現れ、尾根は遠い。燕岳合戦尾根よりは厳しく、小生には谷川岳厳剛新道や前穂重太郎新道に次ぐ感じである。交差する登山者も多くなり、夏山の時期に入っている。

 笹平 何個目かのピークを上がると、笹平の入口に着き、先行の二人が待っていてくれた。初めての平らな地だろう。その先に山頂が聳えている。携帯で、後のメンバーに連絡するが通じない。Sさんの脚を心配しながらも、腰を上げて頂上を目指す。先程後を歩いていた筈の女性がもう下って行った。笹平も溝のような山道でそれなりに起伏がある。山頂下に達して、最後の急登。ギザギザに刻まれた道では、先行者の位置が常に頭上あり、互いに落石を心配しながらである。

 登頂 お花畑の出迎えを受けると山頂(1,963m)であった。付近には、ウツボ草、シシウド、ヒメシャジン、ハクサンフウロ、アザミ、カラマツソウ、ミヤマナデシコ、ギボウシなどが咲き乱れている。午前5時45分に歩き始めて9時50分に登頂できた。休憩を多く取り、途中ガレ場では時間を喰ったと思ったが、ほぼ予定時間通りであった。雲が出ていて、長野側北アの展望はないが、新潟方面には雲の下に島が見える。佐渡島かなと思ったが長い陸地が続き、能登半島らしい。狭い山頂には次々と登頂者が到達。遅れていた二人も無事山頂を踏んだ。

 登山口に下山 10時30分に、隣の北峰を踏んで下山開始。往路を下る。眼前の登山道は急降下のルートで、慎重に、慎重に岩角や枝に手を掛けて足場を探す。荒菅沢では雪渓の沢へと降りて、顔を洗い、水を補給して生き返った。ブナ林も未だ気を抜けない程結構な下り坂。それでも、14時30分に登山口にゴール。缶麦酒を飲んだが、疲れのせいかいつもの味ではなかった。(10/7/24,25  100/100)

追記 雨飾山は険しい高山であった。上下に計約8時間、片道4時間である。雪渓先は急登の連続で難渋した。新潟県境の山で、山頂からは能登半島が見え、JR大糸線北小谷駅が最寄り駅であったと思う。下山後雨飾温泉、翌日蓮華温泉と秘湯を巡った。