私が登った百の名山&低山=甲信越編=「ヤナギランなど花々を堪能した入笠山」

 夏のこの時期到来を待っていた。昨夏飯盛山(2000/8/16,メシモリヤマ)でお花畑に遭遇し感動して以来、次年の再訪を待ち望み、今年の花の様子を窺っていた。山の花は一年置きじゃないか、毎年飯盛山では能がないと思い始め、中央線を挟んで反対側にある入笠山(ニュウガサヤマ)に登ることにした。

 車窓から花を眺める バスが山中に入ると道路端に咲く花が目に付き出し、前席のご婦人達が花の名前を呼び始めた。「ヤナギラン」「クガイソウ」「ウスユキソウ」など・・・。終点御所平峠近くになって、ピンクの花畑が目に飛び込んできた。バスを降りて草原に分け入るとこれが「ヤナギラン」で一帯に咲き誇り花畑を形成し、丁度満開の見頃。思わず歓声を上げたくなる程であった。

 直ぐ山頂 入笠山は頂上下までバスが入り、僅か30分という行程だ。大勢のハイカーに連なってあっと言う間に山頂(1,955m)に立った。周囲には知っているものだけでも、「マツムシソウ」「ハクサンフウロ」「ヤナギラン」が咲き乱れ、シャッターを切り続けた。昨年の飯盛山程ではないが、十分に満足できた。唯、「マツムシソウ」の花が青みを帯び、飯盛山で見たものと違う感じがした。入笠山は南アルプスの前哨の山として360度の展望ともあるが、雲が遮り遠望はない。蓼科山(7/29)といい、今年は山頂展望にはついていないようだ。

 大河原湿原へ 入笠山の花はこれで終わりではなかった。花々を眺めながら首切清水から大阿原湿原に下り、一周した。子連れ熊が出没しているとの掲示があり、びくびくしながら歩いたが湿原には花はなく期待外れ。道端に咲く様々な花、「クガイソウ」「シシウド」「ソバナ」「コオニユリ」「ヤマホタルフクロ」「アキノキリンソウ」などにカメラを向けながら、再び御所平峠下に出て右折し5分ほどの入笠湿原を見下ろして驚いた。

 そして入笠湿原 ピンク、黄色それに紫の花がそれぞれ整然と群をなして咲き競っているではないか。えっ、栽培した花畑、花壇と思ったが近づくと自然のもの。一瞬見間違う程湿原一面に三色の花が咲き揃っていた。先程来の「ヤナギラン」は桃色、黄色は月見草の色ではあったが知らない花(「クサレダマ」か)、ラベンダーのような紫花(「サワギキョウ」らしい)も見たことがなく、側のハイカーに尋ねたが首を横に振った。郊外の植物園を観賞するような気分で、湿原を巡り次々とシャッターを押し回り、出来上がる写真が待ち遠しい。
 昨年の飯盛山に続き入笠山の花に満足し、南アルプスや八ヶ岳展望は次回の楽しみにして、中央線富士見駅に戻り、諏訪の地酒御渡・氷湖の滴を傾けながら車中の人となった。
 なお、これまで標高1,000m以上の山登りには「登山記録」として来たが僅か30分弱の登りでは「ハイキング記録」とせざるを得なかった。(01/8/15 95/100)

追記  笠山は長野県も山梨県境の山であるが、最寄り駅は中央本線富士見駅で、アクセスがくない。そのため再訪は20年後になり、初夏にスズラン鑑賞に車で訪ねた(23.6.10)。