私が登った百の名山&低山=東北編=「キスゲが残る雄国沼から雄国山パノラマコースを下る」

 雄国沼でニッコウキスゲを観賞し、休憩舎に立ち寄って、雄国山(1,271m)へと上がった。穏やかな山容は僅かな登りで頂上へと導いた。先程歩いた沼を見下ろし、その先には磐梯山も姿を見せている。休憩もそこそこに、下山口ラビスパ裏磐梯へ向け尾根道を下り始めた。先へ続く山の小径はアップダウンも緩やかで、道端には花が咲き、左右の展望も良く、時には樹林帯を抜けて、晴天下をルンルン気分で進んだ。雄国山パノラマコースというらしい。小生に合った好みの自然の歩道、コースである。

 磐越西線喜多方へ 本日は裏磐梯にある雄国沼へニッコウキスゲを訪ねた。2,3日前急に思い出し調べると、キスゲは盛りが過ぎたらしい。また沼へのアクセスが良くない。猪苗代湖駅から磐梯高原へはバスで入り登山口まではタクシーか、徒歩一時間以上とある。しかしネット検索で、このシーズンだけ喜多方駅から一本のバスが出ていることを知った。今の時期を逃すと一年先になる。盛期は過ぎても花は残っていればよいと、思い切って出掛けた。

 ニッコーキスゲ咲く湿原 喜多方駅下車は初めてである。バスの乗客は僅か三人。途中の萩平駐車場で乗り継ぎ、大勢の客と一緒に金沢峠へと上がった。カッコーの声を聞き、展望台から湖畔を見下ろすと、やはり草原は期待したような黄色を帯びてはいない。がっかりしながら沼へと下りると湿原にはキスゲはあるが疎らだ。それでも木道を奥へと行くと、それなりに咲いている。早速携帯を向け花々を写し捲った。四方山に囲まれた山上湖の湿地帯は思った以上に広く、自然がそのまま残っている。訪れる人も多くはない。アプローチが良くないからだろう。木道は湿原のほんの一画を巡っているに過ぎない。一回りして、キスゲの花を振り返りながら草原を出た。アヤメが固まって咲く地点があった。

 雄国山を越す 雄国山では大グループ一行に追い付いた。静かな山歩きを楽しむには抜け出さなくてはと、早めに下山開始。そして冒頭のコースに出会い、快調に下った。小さな沢を渡り、また上りになった時、後から足音が近付き中年男性が小生を抜き去った。自分は普通より遅いことをまた知らされたが、山ではマイペースが大事と己に言い聞かせた。樹林の間に自動車騒音が聞こえ始めて、坂を下るとキャンプ場となり、ラビスパ裏磐梯へ下山。約30分待ち、路線バスで喜多方駅に戻った。
 ニッコウキスゲは情報どおりであったが、記録上雄国沼を塗りつぶすことが出来た上に、小生好みのコースを歩き通し、ちょっぴり満足感に浸りながら、磐越西線に乗車した。(08/7/13 27/100)

追記 JR磐越西線に乗り、会津喜多方から雄国沼湿原を巡った。磐梯山の西側に位置している。アクセスが悪く、往きは臨時バスに助けられたが、戻りは簡単ではなかった。その分、雄国沼湿原の自然を楽しんだ。10年後に檜原湖近くからブナ林の下を歩いて再訪し、金沢峠から湿原を眺めた(18.5.27)。