急坂コースを上る 尾瀬ヶ原に草紅葉を楽しんだ翌日、至仏山を目指した。朝7時ジャスト尾瀬ロッジをスタート。草紅葉に燃える上田代から登山道を上がる。最初から木製の階段で、朽ちた部分もある上に私の歩幅には合わないが、懸命に上がる外はなく、林が切れた地で休憩。晴れて陽が昇り、一枚シャツを脱いだ。
他の登山者と前後になり進み、直線的な急坂をこなしながら振り向くと、尾瀬ヶ原が眼下に広がり、その先は燧だ。ガイドに紹介のある眺めで、カメラに収めた。岩場の道となり、時々渋滞し始める。昨日同様、多くの老若男女が挑戦している。40名を超える高年グループが直ぐ前だ。岩が多くなりゴロ岩を避け、手を掛けて大岩の間をすり抜け進まざるを得ない。動きが止まってしまった。前の大グループが鎖場を越しているらしい。ここで20,30分待たされてしまった。
一時間遅れで登頂 鎖場は大たことはなく、一登り。ようやく中間点を過ぎ、また階段や小さな岩場を過ぎて灌木地帯から草木のない山頂域に入ったようだ。時計は10時を示し、予定を遙かにオーバー。木道から昨日の雨でぐちゃぐちゃの道を回り込みKさんに続いて、ようやく頂へと上がった。狭い山頂(2,228m)は登頂者で込み合っている。しかも雲が立ち込め展望もない。長居は無用と、僅かな休憩とお八つを戴いて、下山を開始。
難路、悪路が続く 下りは楽なコースと期待していたが、直ぐ裏切られた。大岩を越し、段差をよじ上り、落差にはストック頼りに足を着き、時には跳び下りる羽目に遭う。1箇所や2箇所ではなく次々と出現して息を抜く暇がない。このような登山道は、小至仏山を越し、笠ヶ岳分岐点手前まで続いた。途中、交差した女性グループの一人はロッククライミングみたいと嘆いたのが聞こえた。
険路を脱し下山 階段から木道へ出た時は正直ホッとした。歩き易い山道となり、オヤマ沢田代を過ぎややスピードアップし下り続ける。ヘリで運んだらしい木道修理資材を積んだ地から林の中となるが下山口は遠い。最後の休憩を取り、10分程歩くと鳩待峠であった。予定よりは1時間30分程遅れてしまったが、登頂を果たして無事下山が先である。
私にはきついコースであった。急登で有名な中房温泉から燕岳へ合戦尾根も歩いた(08.8.3)が至仏山の方がタフで参ってしまった。Kさんも下山路は大変だったと頷いた。でも、お陰で、今年の目標であった尾瀬に草紅葉を楽しみ、百名山にも登頂出来た。同行有り難うございました。(2013/10/6 49/100)。
追記 燧ヶ岳は険しい山とは聞いていたが、至仏山も上下の登山道が、これまでの高山でも経験したことがない難路、悪路で、歩きにくく難渋した。上りでは予定より1時間遅れ、下りも30分余計に掛かってしまった。登山ガイドには初心者向きとあるが、私には疑問だ。何とか百名山を極めたが、燧ヶ岳はチャンスもなかった。